伝統の“火”がまた一つ 故郷に戻る。300年以上の歴史を誇る福島県浪江町の伝統工芸品「大堀相馬焼」、避難を余儀なくされた窯元が、故郷での再建を目指し動き出した。

福島第一原子力発電所から約10キロの距離にある浪江町の大堀地区。
「えいえいえい」9月2日地鎮祭を行ったのは、「いかりや窯」の13代目山田慎一さん。福島第一原発の事故後、白河市に避難し、生業を続けてきた。山田さんは「もう震災後は手付かずで」と話す。

工房と自宅があった故郷の大堀地区。新しい工房とギャラリーが完成するのは、2026年4月の予定だ。いかりや窯の山田さんは「(大堀)相馬焼にとって、一番大事な土地だと思うので、(再建することで)大堀であったり、或いは浪江町がちょっとずつ賑わいを取り戻すのかと思うので、そういった積み重ねの『一欠片』になれたらなって思ってます」と話した。

2023年3月に避難指示が一部で解除された大堀地区。約20の窯元のうち故郷に戻るのは、2例目となる。

福島テレビ
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