がれきの下に生存者がいないか探す人々。
アフガニスタン東部で起きた地震による被害は、死者が800人を超すなど深刻化しています。

加えてアフガニスタンは国際的に孤立するイスラム原理主義組織タリバンの支配下にあるため、救助や救援活動の遅れが懸念されています。

USGS(アメリカ地質調査所)によりますと、8月31日、アフガニスタン東部でマグニチュード6.0の強い地震が発生しました。
現地当局はこれまでに812人が死亡、2800人以上がけがをしたと発表しています。

多くの家屋が倒壊した村では、住民らががれきの撤去作業にあたっていました。

住民の1人は「多くの犠牲者が出た」と話しています。

住民:
この家で5人、あちらの家では3人、奥にある家でも3人が犠牲になりました。

また、子供の行方が分からなくなっているという場所では、男性が「子供2人が行方不明です。ここでは女性が見つかったが亡くなっていた」と話しました。

特に被害が大きいのは、パキスタンとの国境に近い山岳地帯。
被災エリアには、土や石を積み上げた簡素な住宅が多く、倒壊した家屋の下敷きになった人たちの救助活動が急がれています。

しかし、被災地に通じる道路が寸断されるなどして救助活動は難航しているということです。

この村も被害が大きく、住民の話では「村の95%が破壊された」ということです。

軍のヘリコプターの中では、子供たちが配られた食料を口にする様子が見られました。

アフガニスタンでは2023年10月にも西部を震源とするマグニチュード6.3の地震が発生。
2400人以上が死亡しました。

そのアフガニスタンを再び襲った今回の地震。

タリバンによる支配が続く中で、国外に撤退したNGOなども多く、支援が十分に行き届かずに被害が拡大することが懸念されています。