9月に入っても記録的な暑さが続き、今後も高値が心配されている新米の価格。
収穫を迎えるコメの産地では収穫量が減ったり、品質に影響が出る地域も…。
こうしたなか、コメ価格高騰対策として独自の“購入補助”を進める自治体も現れた。
新米シーズンいよいよ…各地の動きは
黄金色に色づき頭を垂れる稲穂…。

熊本県内有数のコメどころ阿蘇市では1日、新米の稲刈りが始まった。

水穂やまだ 中西洋介代表取締役社長:
出穂期に風が吹いて病気がちょっと入ったせいもあり1割くらい減収するのではと、今のところ見ています
こちらのコメ農家では7月の強風の影響で稲穂に傷が入り、収穫量は例年より1割ほど減る見込みだという。
一方、富山県魚津市では待望の新米「てんたかく」の初検査が始まった。

JAうおづの担当者は「農家さんが一生懸命努力されて、その結果、1日の初検査で非常に良いものができた。価格はさすがに2023年に比べたら高いかもしれませんが」と話した。
魚津市では暑さと雨不足による渇水で新米への影響が懸念されたが、検査では関係者から安堵の声が聞かれた。

一方、富山県内では渇水被害が相次ぎ高岡市の農家では、高温障害による白く濁った状態のコメが例年より増えたという。
コメ価格高騰を受けた自治体の対策…市民以外でもOK
各地で新米の収穫シーズンを迎える中、今後も高値が心配されるコメの価格。
そうした中、コメの価格高騰対策として独自の“購入補助”を進める自治体も…。
千葉県市川市では、市独自のデジタル地域通貨「イチコ(ICHICO)」を活用したポイント還元キャンペーンを実施予定だ。

市内の加盟店で「イチコ(ICHICO)」を利用してコメを購入すると、購入費用の30%のポイントが還元される。
上限は1人当たり5000ポイントだ。

千葉・市川市 田中甲市長:
これが新米です。5000円するが、これを市民の皆さんには3500円で買っていただけるようにしたい
財源は国からの交付金を活用するということだが、恩恵を受けられるのは市川市民だけではない。
市川市経済観光部の担当者は「特にこの時期、みなさん新米を食べたいと思いますが、利用者の制限は特になく市川市民に限らず、誰でもおいしいご飯を食べていただきたく思います」と話した。

コメの30%ポイント還元は9月の市議会で可決されれば、22日から始まり、予算上限に達すると終了するという。
(「イット!」9月1日放送より)