学歴詐称問題に揺れる伊東市の田久保眞紀 市長は8月29日、定例記者会見に臨んだものの発表項目以外の質問を受け付けず、会見の途中で一方的に離席したことについて、市幹部からも苦言が聞かれます。
8月29日で就任から3カ月を迎えた伊東市の田久保眞紀 市長ですが、自身の学歴詐称問題に端を発して市議会では百条委員会による調査が行われているほか、副市長・教育長が空席のままとなるなど、市政の混乱が続いています。
こうした中、29日の定例記者会見に臨んだ田久保市長は発表項目以外の質問を受け付けず、一方的に会見を打ち切りました。
これを受け、近持剛史 企画部長は「市民の素朴な疑問や不安に答えるのが記者会見。市長の口からわかりやすく丁寧に話すことが目的だが、それがなされずかなり残念。市長自らの言葉で発信し、(事業の)進捗や今の考え方を正確に会見で話してもらう必要があるものの、そういうことがないということは市民に正確に情報が伝わらないので信頼を欠く」と不信感をあらわにしています。
また、田久保市長をめぐってはメガソーラー問題について、市の公式見解とは異なる内容の投稿をSNSで繰り返していて、高田郁雄 建設部長は「行政として発信している情報と市長個人で内容に乖離があるのは非常に申し訳ない。市長がいくら個人で発信していても、個人と市長は同一人物。そこが違う見解なのは非常に良くない。首長としての発言はかなり重い。『市長が言っているのに何だ』という意見もあり、説明が難しい。困っている」と述べました。
その上で、「メガソーラーについて現在、事業が推進していることはないし、事業者側からコンタクトもない」と改めて説明し、市の弁護士からも事業者側と市との間で今も続く訴訟に「影響がある」と苦言を呈されたことを明らかにしています。
高田部長は田久保市長に対して、SNSでの発信を控えるよう進言したということですが、市長から明確に止めるという返事はなかったということです。