北海道マラソン2025は8月31日(日)朝8時30分、札幌市・大通公園発着で開催される。今大会は2028年ロサンゼルス五輪の予選にあたり、MGC(2027年秋開催)に繋がる。日本人3位以上で、男子は2時間12分以内、女子は2時間32分以内がMGC出場権獲得条件となるが、今大会での出場権獲得は、MGC出場第1号になる。

 有力選手を紹介するインタビュー企画。北海道マラソン2022で当時、東洋大学の学生ながら日本人トップとなり、MGC出場権を獲得した柏優吾選手(コニカミノルタ・25歳)だ。

ーー柏選手は、なぜ北海道マラソンを選んだのでしょうか

 「今回はMGCの出場権の獲得が絡んでいます。大学4年生時に日本人トップで完走した縁起が良い大会。もう一度あの舞台で勝ち取りたい思いから、北海道マラソンを選ばさせていただきました」

 前回出場した2022年大会はルカ・ムセンビ選手にトップを譲ったものの、青木優選手(カネボウ)松本稜選手(トヨタ自動車)山口武選手(西鉄)と競り合い41キロ過ぎにスパート、2時間11分41秒でフィニッシュしMGC出場権を獲得した。

 「学生でMGCを取った大会ですが過去にはとらわれず、もう一度、初マラソンの北海道マラソンと同じフレッシュな気持ちで、新しい自分で勝ち取りたい。(今回は社会人となっての挑戦)会社の看板も背負っています。今回は仕事として走っている。責任も問われてくる。会社の皆さんに喜んでいただける走りをお届けしたい」

 実際に走った北海道マラソン、コースの印象を聞きました。

 「比較的平坦で実業団や一般のランナーでも楽しく、他のレースよりは楽しく、楽に走れて、アップダウンも少なく非常に走りやすいコースの印象。20キロ以降は広々とした草原と言いますか良い意味で何もない…レースに集中できる所が結構ポイント。札幌駅に近づくにつれて歓声も多くなってくるので、そこも元気を貰えるポイント。後半苦しい選手にとって、プラスで背中を押してくれる要素なのかなと思います。(41キロのスパート時の歓声は)歓声が大きくてここから1回、きついけど頑張ろうとなった。声援を送ってくださる皆さんに、本当に感謝したいレースだった」

柏優吾選手(コニカミノルタ)
柏優吾選手(コニカミノルタ)
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ーー柏選手にとって2022年大会はどんなレースになったのでしょうか

 「自分としても正直、あそこまでの結果が出ると思っていなかった。かなり自信になりました。一方で冬場のマラソンと違って、夏場のマラソンは一味違うレースだと思う。その辺りを注意して練習していけたらと思っています」

 今大会はロサンゼルス五輪へ繋がるレースで、さらに2027年秋開催のMGC出場権獲得がかかる大会となる。

 「最低限MGCという思いがある。今回は優勝を狙っていきたい。簡単ではないですが優勝に向けて状態を整えていきたい。2028年のロサンゼルス五輪の代表をもちろん狙っています。その前の段階のアジア大会、世界陸上、マラソンのキャリアで日本代表となり重みを背負いたいのもある。MGCだけにとらわれず、先を見据えた目標を叶えるためにも走りたい」

ーー日本代表として走ることへの思いとは

 「中学校の頃から将来の夢で日本代表になって、世界の人と戦って、親孝行するというのがランナーとしての将来の夢と掲げている。夢をかなえたいです」

北海道マラソン2022でMGC出場権を獲得した柏選手
北海道マラソン2022でMGC出場権を獲得した柏選手

 今大会は東洋大学の先輩たち、高久龍選手(ヤクルト)や東京五輪男子マラソン代表の服部勇馬選手(トヨタ自動車)と共に走ることになる。

 「小学校の頃に東洋大学の練習に参加させていただいた。間近で服部勇馬さんの走りを見学して、日本代表や第一線で活躍される力があるランナーです。尊敬している選手ですし、勇馬さんのような選手になれるように、少しでも追いつけるように目標にしています」

 レース後は北海道のジンギスカンを楽しみにしているという柏選手、札幌でどんな走りを見せてくれるのか楽しみだ。

◆北海道マラソン2025 生中継
番組名:カネカスポーツスペシャル北海道マラソン2025
放送局:北海道文化放送(UHB)、BSフジ
放送予定:2025年8月31日(日)朝8時25分~
(BSフジは朝8時25分~)
ゲスト:ハリー杉山
解説:増田明美(スポーツジャーナリスト)
   渡辺康幸(住友電工陸上競技部監督)

ホクレン・ディスタンスチャレンジ深川大会で走る柏選手(2025年6月11日)
ホクレン・ディスタンスチャレンジ深川大会で走る柏選手(2025年6月11日)
北海道文化放送
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