街中にクマ出没相次ぐ 

自宅にクマが現れた男性:
ビックリやね。長いことここ(石川県能美市)に住んでいるけど、クマなんて初めて聞いた。

自宅の庭に、2頭のクマが現れたことに驚きを隠せない住民。

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自宅にクマが現れた男性:
この辺りにいたんですって、クマが2頭。
大きい木がありますけど、こっちの方へ行ったというので連絡したんです。

6日朝、石川県能美市の住宅で「親子のクマがいる」と警察に通報があった。

子グマはその場で猟友会によって駆除された。

記者:
今、猟友会のメンバーが藪の中に入っていきます。親グマがこの藪の中に潜んでいるものとみられます。

しかし、親グマはさらに逃走。近くにある『東レ』の石川工場へ逃げ込んだ。

現在も逃走中で、付近の住民に警戒を呼びかけている。

各地で相次ぐクマの出没。

新潟県では目撃の数が過去最多を記録するなど、今年は全国的に増加傾向にある。

ここ最近「ある変化」が

そして、ここ最近「ある変化」が。
福島県喜多方市では先週(10月2日)金曜日に50代の男性がクマに襲われ、軽傷を負うことに。

現場となったのは喜多方市の駅の近く。
こうした住宅エリアで人が襲われるケースが増えている。

喜多方駅付近の住民:
駅周辺に出たのは初めてかな。

さらに、先週(9月29日)火曜には新潟県阿賀町で温泉旅館の従業員がクマに襲われ、4カ所をかまれる被害が起こった。

ここも普段はクマが目撃される場所ではなかった。

温泉旅館の代表:
民家にはあまり出ないですよね。
私もここを始めて29年になりましたけど、クマが出たのは初めてなんですよ。

各地で相次いでいる街中でのクマの目撃情報。
もともとクマは臆病な性格のため、街中で見られることはほとんどなかった。

実際に旅館の近くで取材をしていると…野生のクマと遭遇することに。

記者:
現在、クマが川を渡っています。昨日襲ったクマでしょうか。

人の気配を気にすることなく、茂みの中へと悠々と去っていった。

人を恐れぬ「新世代クマ」増加

いったいどうして街中で多くのクマが出没しているのだろうか?
クマの生態に詳しい新潟大学農学部の箕口秀夫教授は、こう説明する。

新潟大学農学部・箕口秀夫教授:
最近言われている「新世代クマ」というのは、市街地に出てきたり、人里に出てきたりといったことで目撃・痕跡が確認されているクマの集団になります。

ここ数年で増えた、人を怖がらない「新世代クマ」。

猟友会が高齢化し、ハンターの数が少なくなっていることや耕作放棄地が増えていることが原因だと指摘する。

クマの出没は11月下旬までがピーク。今年は特に注意が必要となりそうだ。

(イット!10月6日放送分より)