日米関税協議のため、28日に出発予定だった赤沢経済再生担当相が、訪米をとりやめました。
アメリカへの80兆円の投資をめぐる共同文書の作成について、調整が整わないと判断したものとみられます。
国会記者会館から、フジテレビ経済部・吉川薫記者がお伝えします。
突然の取りやめに、赤沢大臣とともに訪米することにしていた交渉担当者もあわただしく対応に追われています。
政府の担当者は、とりやめの理由について「アメリカとの調整の中で、事務的に議論すべき点が判明した」と明らかにしています。
対米投資をめぐっては、合意内容があいまいだとして両国間での認識のずれが指摘されていました。
日本側は、共同文書は必要ないとの立場でしたが、赤沢大臣が訪米して作成を協議しアメリカが求める文書化に応じることで、これまで要請してきた自動車関税を引き下げる大統領令の発出などにつなげたい考えでした。
両国間の隔たりが埋まらない現状が浮き彫りになったかたちで、アメリカとどう折り合いをつけるのか、難度の高い調整作業が続くことになります。