愛知県蒲郡市で3人が死亡した土砂崩れから1年が経った2025年8月27日、今も復旧作業が続く現場で献花が行われ、遺族が思いを語りました。

 蒲郡市竹谷町で2024年8月27日に発生した土砂崩れでは、巻き込まれた住宅にいた家族3人が死亡、2人がケガをしました。

 現場では今も、がれきの撤去作業などが続いています。1年となる8月27日、蒲郡市の鈴木市長と遺族が花を手向けました。

蒲郡市の鈴木寿明市長:
「この現場に立つと、土砂災害の現場を改めて、ついこの間のように感じております。ご冥福をお祈り申し上げたい」

 自身も巻き込まれてケガをした遺族の鋤柄尚美(48)さんは、当時を振り返りました。

鋤柄尚美さん:
「寝る前でスマホを触っていたんですけれど、逃げようとした瞬間に屋根に押しつぶされてしまった。本当に一瞬でした」

 県や市などは調査の結果、「大量の水により、土砂が土石流の形で高速で斜面を流れた」と結論づけた一方、大量の水の発生源は特定できなかったとし、当時接近していた台風との因果関係も「不明」としています。

鋤柄尚美さん:
「台風自体がくるのが3日後だったので、安心してしまっていたんですけれど、少し山の状態がおかしかったことは気付いていたので、自分事として真剣に捉えて、逃げる勇気が必要でした、あの時。誰の身に降りかかることかも分からない。うち(のケース)があったからこそ、『逃げよう』と思ってくださる方たちがいれば、(亡くなった)3人も浮かばれるのかなと思います」

東海テレビ
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