昔ながらの町並みや店が残る長野県上田市。中でも歓楽街の「袋町」はノスタルジックなスナックが軒を連ねていて、市の観光協会もPRしています。このほど、気軽に楽しんでもらおうと同じ趣味の仲間を集め、昭和レトロ感を味わう「スナック体験ツアー」を始めました。


参加者・和根崎さん:
「上田城の尼ケ淵のところの桑畑がすごいブランド桑としてもてはやされているときがあって」

上田城について語り合う人たち。「歴史好き」が集まるこの場所は、上田市の「スナック」。市の観光協会が始めた「体験ツアー」です。

信州上田観光協会・佐藤妃七子さん:
「それぞれのスナックが特色が異なり、どこも雰囲気や人の感じも違うので上田の文化として体験するきっかけになれば」

昔ながらの雰囲気が残る上田市。観光協会も「昭和レトロ」がブームとなる中、4年前から「ニュー・ウエダ」と銘打ち、PRしています。

中でも上田一の歓楽街「袋町」は今も多くの居酒屋やスナックが軒を連ねノスタルジックな雰囲気が漂います。

アナウンサー(2025年4月):
「上田の夜に、乾杯!」

スナック文化を気軽に楽しんでほしいと観光協会は2025年4月、新たな企画を始めました。

パスポート型の冊子「ナイトパスポート」には10店が載っていて、一冊500円。スナックで提示すると通常1時間のセット料金3000円から4000円のところを2000円で楽しめます。

アナウンサー:
♪歌「俺ら東京さ行ぐだ」

冊子を増刷するほど好評ですが―。

信州上田観光協会・佐藤妃七子さん:
「1人でスナックに行くのは勇気がいる、(ナイトパスポート)持っているけど使う機会がないという声をもらい、それなら“ツアー化”してみんなで巡ろうよと」

そこで、7月から始めたのが同じ趣味の仲間と一緒にめぐる「スナック体験ツアー」です。8月20日は30代から60代までの「歴史好き」5人が集まりました。

まず「袋町」を散策ー。

参加者・和根崎剛さん:
「よく袋町が袋小路でなくなったと言うとき、例えとして出されるのがこの路。ここは開けた当時、6尺の路だったそうです、1メートル80センチくらい」

歴史に詳しい市職員で学芸員の和根崎剛さんも参加。古地図を片手に、昔と今を比べながら楽しみました。

そしてー。

いよいよスナックへ。1軒目は創業46年「積木」です。

参加者:
「乾杯!」

話題は「昭和」の上田。こちらの男性は40年以上前の住宅地図を持ってきました。

参加者:
「地図に積木さんの名前が。昭和50年くらい」

ママ・須江和子さん:
「(当時は)金曜日、土曜日は肩と肩がぶつかるくらい、そのくらいでした」

長く店を守ってきた須江和子ママも会話に参加。昔話に花が咲きます。

ナイトパスポートを使い、約1時間楽しみました。

そして、次の店へ。「はしご」も楽しみます。

2軒目は創業45年「アプローチ」。

参加者:
「乾杯」

マスター・山口一郎さん:
「この町も変わったね。コロナが一番大きかったかね」

参加者:
「最大のダメージはコロナだった?」

マスター・山口一郎さん:
「そうですね」

「歴史」が好きな客にと、ママ・日出子さんはこの日、41年前の飲食店ガイドを持ってきました。

参加者:
「寅寿司、ここ行った。朝5時までやっているんだよ」

同じ趣味の5人が集まり昭和レトロなスナックを楽しみました。

参加者はー。

市内から(40代):
「古地図という狭い趣味をやっているが、きょうはみんなに見てもらえて、意見をもらってよかった。スナックは、いろいろな客としゃべれるところが良いところなので、こういう場所で時間をつくれてよかった」

市内から(30代):
「昔はどのような地域だったのか、現代はどうかと違いを知れて良かった。さらにおいしものも出てきてうれしかった」

こちらの女性はスナック初体験だったということです。

市内から(50代):
「スナックって外からも分からなくて、入りづらくて、(思ったより)入りやすかった。友達も誘って、来たいと思う」

「スナック体験ツアー」は8月29日と9月5日のあと2回予定されています。また、「ナイトパスポート」の利用は9月末までとなっています。

長野放送
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