神奈川県の人気観光地「江の島」で目撃されたのは、海水浴エリアから少し離れた場所で2025年最後のある現象を待っている人たち。

訪れた人は「トンボロを見に来た」「トンボロを渡りに来た。今日が最後かな?ちょうど休みなんで来てみた」と話します。

「トンボロ」とは、潮が引いた際に現れる陸地と島をつなぐ地形のこと。
春から夏にかけて、運が良ければ橋を使わず江の島に歩いて渡れるようになるのです。

浮世絵にも江の島のトンボロが描かれていて、橋がまだなかった時代、船に乗るかトンボロを歩くかして渡っていたとされています。

訪れた人は「普段水があるところを歩いて渡れるって面白い」と語ります。

2025年に江の島でトンボロが現れる可能性があるのはこの週末が最後とあってか、まだ潮が引いていないにもかかわらず、サンダルを両手に持って裸足で海の上を歩いている男性もいました。

男性は「(Q.何で渡っちゃった?)気持ちよさそうだったから」と話しました。

22日の干潮時刻は午前10時半ごろ。
1時間ほど前から潮が引き、徐々に道がつながろうとしていました。

午前10時50分ごろには、潮はかなり引いて、足が半分つかるくらいになりました。

残念ながら完全な「トンボロ」とはなりませんでしたが、それでも集まった人たちは「普段歩けないところなので、潮が引いて貝や魚を身近に見られるのがすごく楽しい」「渡れるぐらいには(潮が)引いたので、ちょうどいいかな」と話していました。

藤沢市によりますと、23日午前11時ごろ、運が良ければ2025年最後の江の島の「トンボロ」が見られるかもしれないということです。