終わりの見えない令和の米騒動。国は8月20日、8月末に迫った備蓄米の販売期限について延長することを発表しました。一方で新米の流通も始まっていますが、その価格はというと。
8月末に迫った随意契約による備蓄米の販売期限について、8月20日、延長を発表した小泉農水相。
小泉進次郎 農水相:
引き続き販売を希望する方については引き渡しと販売の期限を延長する
随意契約の備蓄米は約28万トンのうち10万トンが出庫作業の遅れなどで引き渡されていないのが実情です。
小泉進次郎 農水相:
こんなにも備蓄米が世の中に届くには時間がかかることが明らかになった
静岡県静岡市にあるヒバリヤ高部店。
福島流星 記者:
静岡市清水区のスーパーでは7月上旬に申し込んだ備蓄米がきょうになってようやく店頭に到着しました
このため、4年前に獲れた備蓄米の販売をさっそく開始。
すると偶然にも農水省の職員から電話が。
ヒバリヤ営業本部・山岸達也 部長:
販売期間がいつまでというのは、きのうホームページに載っていた入荷後1か月でよろしいですか?
ヒバリヤ営業本部・山岸達也 部長:
備蓄米について(申し込みから)時間が経ってしまったが、キャンセルするかどうかという案内。だからいま入荷されてきょうから販売していると「じゃあ行き違いです」って。行き違いも何も…
申し込みから1カ月以上経っても備蓄米が届かないため、一度はキャンセルも検討したというヒバリヤ。
新米の時期が近づくにつれて銘柄米の価格が落ち着くのではないかと見ていたからです。
しかし…
ヒバリヤ営業本部・山岸達也 部長:
通常米(銘柄米)が3500円以下になればこっちで潤沢にコメが回ることになるので、そうなると備蓄米もどうしようかという検討材料になるが、(銘柄米が)ここまで高いとあのような価格のスポット的な商品(備蓄米)は来店客からの需要としても必要かなと思い、今回扱うというジャッジになった
実際に店頭の価格を見てみると2024年獲れた銘柄米は4000円を超えていて、先週から販売が始まった新米については4000円台の半ばとなっています。
来店客:
新米も3500円くらいなら良いなと思う
来店客:
高い。買えない
来店客:
年金暮らしなのでなかなか高いのは買えない
こちらは伊豆市で3代続く森島米店。
新米は22日の入荷を予定していますが…。
森島米店・森嶋昭仁 社長:
千葉県産の「ふさおとめ」が新米として入ってくる予定。残念なことに金額が去年の新米よりも1.4倍高い
森嶋さんは仕入れ値を考慮すると、販売価格は5キロあたり5000円前後に設定せざるを得ないと話します。
なぜ新米の価格が高騰しているのか?
要因の1つと言われているのが、各地のJAがコメを集荷する際に農家に支払う前払金、いわゆる概算金です。
森島米店・森嶋昭仁 社長:
当然のことながらいっぱい(コメを)集めたいので農協も(概算金を)高くする。農協が高くしたら民間の卸売業者もさらに高くする。今年になって農協がさらに高くして、民間の卸売業者はさらに高くした。このデッドヒートが起こっている
日本の食卓に欠かすことのできないコメ。
消費者にとっては頭の痛い日々がまだまだ続きそうです。