インターネット通販で、商品の配達時に代金を支払う「代引き」サービス。
いま全国で、頼んだ覚えのない高額の商品が届くトラブルが急増している。

注文したスキャナーと同額のイヤホンが代引きで…

イット!が取材したのは、トラブルに遭ったという東京・中野区の薬局。

遠山薬局・遠山伊吹代表:
備品を大量に発注して50個ぐらい文房具とか新店セットを発注してたタイミングだったので、はいはいはいって感じでハンコ押してやってた最中だったので、かなり危なかったですね

この記事の画像(17枚)

薬局は新店舗の開店に向けて、大手通販サイトで商品を大量に注文していた。

そこに紛れて届いたのが…。

遠山薬局・遠山伊吹代表:
注文していないイヤホンが代引きで届きまして、金額も4万円と非常に高額だったので、これ注文したっけなと思って、払いそうになったんですけど。調べたら注文履歴がなかったので、払わずには済んだんですけど

代引き配達で届いたのは、4万円近い金額のするイヤホンだった。

さらに、Aさんにも…。

Aさん:
商品名にはイヤホンって書かれてましたね。僕が買った商品が3万2000円だったんですけど、その商品とまったく同額の代引きが届きました。

高額のイヤホンという以外にも共通点が…。

Aさんは、ハードディスクを格安をうたう3万2000円で大手通販サイドで注文。
しかし、商品は届かず、同じ額のイヤホンが代引きで送られてきたという。

一方、薬局の男性も3万8560円のスキャナーを、同じ大手通販サイトで最近注文したが、いまだに届かず、同額のイヤホンが代引きで届いた。

イット!が追跡取材すると、このハードディスクとスキャナーの出品者は同じ名前だと判明した。

Aさんは、この出品者がイヤホンを代引きで送ってきたのではないかと指摘する。

Aさん:
顧客の情報だけを抜き取って、(中略)別の会社名で商品を送りつけて来るので、一見そこがリンクしてるとは思わないところに、ちょっと悪質性を感じますね

国民生活センターによると、こうした代引きを利用したトラブルは2025年に入り、急増。相談件数は2024年の同じ時期に比べて、約3倍になるなど注意を呼びかけている。

届いたのは、ボロボロの箱に入ったブランド品の偽物

さらに、こんな代引きトラブルが…。

千葉県に住むB さんは、プラダのスマホケースを1万8500円で注文。

勝手に代引きに変更された上で、届いたのが…。

ボロボロの箱に入った…ニセモノの「ルイ・ヴィトン」のバック。

さらに、東京都に住むCさんは、4万40円の「バーバリー」の財布を注文。

しかし、代引きに変更となり、「ルイ・ヴィトン」の財布が配送。
よく見ると、ロゴがゆがんでいる。

増加する代引きのトラブル。
一体どういった点に注意すれば良いのか。専門家は…。

ITジャーナリスト・三上洋氏:
まずですね、代引きを安易に受け取らないことです。代引きの決済をしてしまうと、後で問題商品があった場合に取り戻すことが難しいためです。家族の代引きを受け取らないということも大切です。安くても貴重な商品であっても、代引きのみの販売サイトは信用しないようにしましょう。販売店が代引きのみにするメリットはありません。

(「イット!」8月21日放送より)