岡山県北の西粟倉村では、一足早く新米の収穫が始まりました。生産者は実りに対する喜びを感じる一方、コメの価格高騰で大きく揺れています。
山あいの田んぼが黄金色に染まっています。約100の生産者が74ヘクタールでコメを栽培する西粟倉村。そのうち筏津地区では、4月下旬に植えたアキタコマチが、猛暑を乗り切って収穫の時期を迎えました。
生産者が気をもむのがコメを巡る価格です。JA晴れの国岡山が生産者に前払いするコメの「概算金」は、2024年に収穫された1等米のアキタコマチで60キロあたり1万9200円と、2023年から約7割引き上げられました。2025年は3万円前後になるという見方も出ています。
生産者にとって燃料や肥料などの価格が高騰する中、収入がアップしなければ経営が成り立ちません。
(生産者は…)
「正直、そのくらいもらえれば何とかやっていける。後継者もできる」
一方で、販売価格が過度に上がれば、消費者のコメ離れが進み、需要が減るのではないかという不安も広がっています。
(生産者は…)
「消費者が高くて外国産など、他のコメに走る可能性が高い」
来週にかけて早場米の収穫が最盛期を迎える西粟倉村。生産者にとっては大きく揺れる秋となりそうです。