8月19日、夜空を昼のように照らす強い光の球が、九州から東海・関東まで広い範囲で目撃された。専門家は「数年に一度レベルの明るさ」と語った。
突然、夜の街を照らす‟火球”
8月19日午後11時過ぎ、宮崎市内の道路を走行中にカメラが捉えたのは、突然上空から光を放ち、落下する球のようなものだ。

その瞬間、辺りがまるで昼間のように明るくなった。
撮影者は「うわ!うわ!火球ってやつ?」と声を上げた。

この「火球」とみられるまばゆい光が、西日本の各地で目撃された。
光の球は、宮崎・延岡市でも、チカチカと空を明るく照らした。

また、鹿児島市の桜島を映すカメラには、発光と同時に山の稜線がくっきりと浮かび上がっていた。

長崎県内の夜の道路でも、光に照らされ、奥の山が見えるほどの明るさになった。
撮影者は、「流れ星かなと思ったら急に大きくなって、想像以上にドンと明るくなったのでびっくりした」と当時の状況を語った。

さらに、光の球は九州から遠く離れた大阪・関西空港でも、緑色から黄色に色を変え、まるで隕石(いんせき)のように落下するかのような様子が捉えられていた。

また、和歌山市では火の玉のような姿で落下し、夕焼けのように空を赤く染めた。

強烈な光を放った“光の球”をカメラが捉えたのは、西日本だけではない。
もっと離れた名古屋市でも、もっともっと離れた神奈川・平塚市でも、一瞬赤い光が夜空を照らしていた。
「数年に一度のレベル」と専門家
日本の広い範囲で目撃された火球とみられる光は、どこから来てどこに落下したのか。
神奈川・平塚市博物館の天文担当学芸員・藤井大地さんに話を聞いた。
藤井大地さん:
数年に一度のレベルの非常に明るい火球だったと思われる。今回、非常に明るかったので隕石として到達している可能性がある。

藤井さんによると、鹿児島県・種子島の北東沖を進み、海に落下した可能性があるという。

各地を強烈に照らした火球とみられる光の球は、火星と木星の間の小惑星帯からはるばるやってきたという。
(「イット!」8月20日放送より)