大手小売チェーン店と飲料メーカーとのコラボキャンペーンをうたう広告。
ところがこれらはすべて偽広告だった。

これを受け、企業側が注意を呼びかける事態となっている。
イオンとコカ・コーラがコラボしたような“偽広告”
あるウェブサイトには、「ミニ冷蔵庫をプレゼント」と記載されていて、イオンのロゴのようなものが載っていた。

このページの下には複数のコメントが書き込まれていて、好意的な声ばかりが並んでいる。
「本当に届きます!今日届きました、全部約束通り」
「ずっと迷ってましたが、思い切って申し込んで大正解でした。簡単な質問に答えて、送料だけ支払って、数日で届きました!」
真相を確かめるため、実際に申し込みボタンを押してみると、イオンのロゴがあるサイトに移動した。

サイトでは質問に答えなければならず、「コカ・コーラをどのくらいの頻度で飲みますか?」といった、5つの簡単な質問に答えると、6つの箱のうち1つを選ぶことができる。
一度は外れてしまったが、再び選ぶと…、

「おめでとうございます!当選しました!」
「コカ・コーラのミニ冷蔵庫、オリジナルグラス、そしてコカ・コーラのドリンクセットが当たりました」
と表示された。
プレゼントに当たったのだろうか。

すると、住所や名前など個人情報の記入とともに、1027円の支払いを求められた。
イオン「このようなキャンペーンは実施していない」
名前を使われた「イオン」は番組の取材に対し、「このようなキャンペーンは実施していません。イオンではこのような偽広告については定期的にチェックをしており、確認でき次第、削除依頼や注意喚起など対応をしております」と回答があった。

今、SNSで偽広告の標的にされる企業は相次いでいて、セブン-イレブン・ジャパンも公式サイトで「『セブン-イレブンと飲料メーカーとのコラボ』を装った偽装投稿にご注意ください」と注意喚起し、日本コカ・コーラも「偽の広告や活動を弊社とは無関係の団体や個人が行っていることが確認されています。むやみにリンクをクリックしたり疑わしいサイトにアクセスしたり、個人情報などの提供は避けてください」と注意を呼びかけている。
偽広告に個人情報を入力してしまうとどうなるのか。

ITジャーナリストの三上洋さんは、「大手のブランド、大手企業をかたって信用させるという詐欺だと思われます。商品が実際に送られてこず、クレジットカード番号だけを盗み取られて不正利用される可能性があります。それとあわせて、住所・氏名・電話番号等も入力させています。これらの情報をもとに、詐欺の2次被害が広がる可能性があります」と説明する。
偽広告に引っかからないためには、実際のキャンペーンなのかどうか、公式のウェブサイトなどで確認することが重要だという。
(「イット!」8月20日放送より)