ロシアによるウクライナ侵略をめぐり、和平への道を協議するため18日、アメリカのトランプ大統領はホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した後、ヨーロッパ首脳らも交えた会談に臨んだ。

メディアに公開された会談冒頭の約25分間の首脳らのやりとりは下記の通り。

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アメリカ・トランプ大統領:
ありがとう。ここにお越しいただき、大変光栄だ。ホワイトハウスは特別な場所で、どこの出身であろうがここは多くを象徴し、本当に美しい場所だ。きょう起きた素晴らしい出来事すべてに感謝している。現時点で大変成功している。ウクライナにおける殺戮と戦争を終わらせるための重要な協議において、我々は皆、同じ目標、非常にシンプルな目標に向かって取り組んでいる。殺りくを止め、この問題を解決したいのだ。ゼレンスキー大統領とご一緒できたことを光栄に思う。これまで様々な協議を重ね、多くの分野を網羅してきた。本日、プーチン大統領とも間接的に話をした。この会談後すぐにプーチン大統領に電話する予定だ。充実した良い会談、もしかしたらすばらしい会談になると思う。会談後、3者会談の実現を目指し、実現できるかどうかを見極めたい。終止符を打つために。第2次世界大戦以来、このようなことはかつてなかったから。

NATO事務総長、マルク・ルッテ氏を歓迎でき、光栄に思う。彼は偉大な紳士であり、ヨーロッパ全体にとって偉大な政治指導者だ。今やNATO事務総長となり、素晴らしい仕事をしている。マルク、本当にありがとう。

イギリスのスターマー首相は、我が国の、そして私の友人でもあります。彼は本当にうまくやっている。彼は人気者だ。我々もみんな彼が好きだ。

みなさんご存じのフランスのマクロン大統領は最初から私とともに歩んでいる。外国の要人として私が最初に会った人の一人だ。私は初日から彼を好きになったが、今はさらに好きだ。それはいいことだ…結構、珍しいことだ。非常に珍しいんだよ。

イタリアのメローニ首相は、本当に素晴らしい指導者であり、イタリアにインスピレーションを与える存在だ。彼女はまだ若いのに、他の人に比べて長い期間、在職だ。(イタリア首相はこれまで)長く続かなかったが、あなたは長く続いている。きっと長期政権だ。

ドイツのメルツ首相は、非常に強い人物であり、非常に強い指導者であり、ドイツで非常に尊敬されている。彼は私の友人であり、友人として迎えることができ光栄だ。どうもありがとう。素晴らしい、日焼けが似合っているな。どこで焼いたの?ははは、私もそんな日に焼けた肌が欲しいな。

フィンランドのストゥブ大統領は、彼は…ここにいるのか…な?どこ?

フィンランド・ストゥブ大統領:
ここですよ。(※目の前に着席)

トランプ大統領:
あら。今まで見たこともないほどお元気そうで。あなたは素晴らしい仕事をしてきて、ここに招きたかった。皆が尊敬する人だからだ。この成功、そして今後起きうる成功に大きく貢献してきたと思う。ここに来ていただき、本当にありがとう。感謝する。

そして、ウルズラ・フォンデアライエンEU委員長。彼女は我々と大きな(関税)合意を結んだばかりの人物だ。これだけ多くの国をとりまとめるのは…分からないが、このテーブルにいる連中の誰よりも力を持っているのかもしれないな。我々と素晴らしい交渉ができたし、あなたは世界中で尊敬されている。ここに来ていただき、本当にありがとう。お迎えできて光栄だ。

アラスカでの(米露)首脳会談は、困難ではあっても、平和は手の届くところにあるという私の信念を強固なものにした。プーチン大統領が、ロシアが、ウクライナの「安全の保証」を受け入れることに同意したことは、非常に重要な一歩だと思う。これは我々が検討すべき重要な点の一つであり、このテーブルでも誰が何をするのかといった点について検討していくつもりだ。基本的に私は、ウクライナに対する将来のいかなる侵略も抑止できる合意を、我々が団結して達成できると楽観的だ。私は実際には侵略は起こらないと考えている。むしろ、その認識は大げさに評価されているというか、かなり過大に評価されていると思うが、いずれ明らかになるだろう。

ヨーロッパ諸国が多くの負担をすることになるが、我々は彼らを支援し、非常に安全な状態にする。また、「領土交換」の可能性についても議論する必要がある。現在の戦線、戦闘地帯…戦線はかなり明白でとても悲しいが…それをよくみて考慮し、プーチン大統領と交渉しなければならない。

また、ウクライナ大統領とも先ほどみなさんも会ったと思うが、できるだけ早く、3者会談の実現を目指す。あなた(ゼレンスキー氏)とプーチン大統領は、何らかの解決策を見つけられると感じている。

究極的には、これはプーチン大統領の同意を得て、ゼレンスキー大統領とウクライナ国民によってのみ決定できるものであり、私は非常に良い結果をもたらすだろうと考えている。だから(きょうは)良い会談ができればと思っている。もし良い会談ができれば、プーチン大統領との会談を設定する。もし望むなら私もその会談に出席する。私がそうしたいからではなく、多くの人々の命を救いたいからそうする。多くの人が亡くなっていて、我々は彼らを救わなければならない。時には1週間で5000人、6000人、7000人(が犠牲になっている)。明らかに我々全員は、永続的な平和に向けて努力する間は「即時停戦」を望んでいて、もしかしたらそういうのも実現するかもしれない。現時点ではそうはなっていないが、ゼレンスキー大統領とプーチン大統領がもう少し詳しく話し合うだろう。

ご存知のように、我々(アメリカ)が止めた約6つの戦争では「停戦」はなかった。

停戦が必要かどうかは分からない。戦争を通して停戦を実現することも可能だが、別の観点からすれば殺りくを即座に止めるということで「停戦」するという考え方が望ましいとは思う。ただ、私は最終的に「和平合意」に至ることは非常に達成可能であり、近い将来に実現できると信じている。私が関わった数々の戦争を考えると、残されたのはこれだけだ。もちろん、私が退任する頃には、また新たな戦争が始まるだろうが、それも私は止めるつもりだ。今回のは(解決するのに)比較的容易な方だと思っていたが、実際には最も困難な部類だ。非常に複雑だ。

次のステップは3者会談だが、これは実現する方向だ。私はただただ、共に協力し、素晴らしい成果を得られることを望んでいる。きょうは多くの時間をかけて話し合うが、みなさんが来てくれたことを大変光栄に思う。皆さんは主要国の首脳であり、ヨーロッパ全土で尊敬されている方々だ。ヨーロッパの他の国々を…大部分と言った方がよいかもしれないが…代表していると言えるだろう。きょう、ほぼ全ての問題について解決策を見つけるだろう。(ウクライナの)「安全の保証」も含めて・・それが主要部分になる。

(ゼレンスキー)大統領、何か話したいことはある?よければメディアがいるのでこちら側で立ってもらっても構わない。私の(マイク)を使ってもいいし、振り返ってもらっても。ご都合のいい方で。

ウクライナ・ゼレンスキー大統領:
本当にありがとう。マイクなしでも話せる。感謝する。トランプ大統領とは非常に良い会話ができたと思う。

トランプ大統領:
よかった。

ゼレンスキー大統領:
本当に最高の会談だった。いや、もしかしたら最高の会談はこれからなのかもしれない。本当に良い会談で、非常にデリケートな点についても話し合った。最初は「安全の保証」についてだ。大統領と同様、すべての指導者がここにいてくれて大変嬉しく思う。ウクライナの「安全の保証」は、アメリカ、みなさん、そして我々と同調する首脳にかかっている。きのうオンラインでも協議した。ウクライナ側にいる多くの国々、ウクライナ国民、そして我々全員が、この戦争を終わらせたいと願っている。ロシアを止め、この戦争を止めたいと願っている。我々は「安全の保証」についてもさらに話し合う予定だ。アメリカがこのように「安全の保証」(に関与する)準備ができているという強いシグナルを発信することは非常に重要なことだ。

第2に人道的対応について。すべての捕虜の交換という非常に重要な点であり、(トランプ)大統領も協力してくれると思う。また(トランプ)大統領、拉致された子供たちについて書かれた(プーチン氏宛ての)奥さま(メラニア夫人)からの手紙について改めて感謝申し上げる。子供たちを家族に連れ戻し、幸せになれる歴史的な出来事になることを願っている。

トランプ大統領:
人々を戻すんだよな。

ゼレンスキー大統領:
これは本当に本当に重要なことで、トランプ大統領とこの件について話し合えたことを嬉しく思う。決定事項になることを願う。領土問題など、あらゆるデリケートな問題について、3者会談で首脳レベルで話し合うことは非常に重要だ。トランプ大統領はそのような会合の開催に尽力し、自身が出席するかどうかはどちらでもよい述べた。ウクライナは、あなた(トランプ氏)に参加頂ければ幸いだ。

トランプ大統領:
お2人が私に同席してほしいなら、私はいく。任せてくれ。

ゼレンスキー大統領:
ありがとう。非常に重要な問題だと思う。安全の保証、子供たちの帰還、兵士だけでなく、すべての国民…第一に兵士、そしてすべての民間人、ジャーナリストが多くとらわれている。彼らの帰還が必要だ。(安全の)保証については、何年も話し合ってきた。私は(トランプ)大統領に戦場の地図で多くの詳細を説明した。大変感謝している。ちなみに、地図も(用意してくれて)ありがとう。

トランプ大統領:
いい地図だろう、ははは。

ゼレンスキー大統領:
素晴らしかった。どうやって持ち帰ったらいいか、考えている。

トランプ大統領:
用意しておくよ。

ゼレンスキー大統領:
建設的で具体的な会合ができたと思う。ここにいる全ての首脳に心から感謝している。大変助けてもらった。きょうこのように大変団結ができたことを嬉しく思う。(トランプ)大統領、我々をお迎えいただき、ありがとう。

トランプ大統領:
(ゼレンスキー)大統領、どうもありがとう。プーチン大統領も何とかしたいと強く望んでいることがわかることになると思う。設定さえすれば、「もしかしたら」ではなく「いつ」実施するか(時間の問題だけ)だと思う。非常に前向きな動きが見られると思う。1000人以上の捕虜がおり、彼らは釈放されることになる。もしかしたら、すぐに…であれば最高だが、そうなるかもしれない。きっとそうなる。きょうこの会談のあと、準備に入る。素晴らしい発言を頂き、感謝する。

NATOの事務総長として、マルク(・ルッテ)、よかったら一言。

NATO ルッテ事務総長:
はい、では簡潔に。アメリカ合衆国大統領である親愛なるドナルド。重なるが、プーチン大統領との対話を開始し、膠着(こうちゃく)状態を打ち破ってくれたことに、心より感謝申し上げる。最初の電話会談は2月だったと思う。そこから、我々はきょうに至る。我々がうまく対応すれば、この状況を終わらせることができると私は信じているし、終わらせなければならない。殺戮を止めなければならない。ウクライナのインフラの破壊を止めなければならない。恐ろしい戦争だ。私は(この会談に)わくわくしている・・・きょうという日を最大限に活用し、この状況をできるだけ早く終わらせよう。あなたのリーダーシップに心から感謝する。私のために色々やってくれたが、ヨーロッパの同僚たちのためにあなたがしていることは、本当に重要だ。また、あなたが「安全の保証」に参加する意思があるとおっしゃったことは、大きな一歩だ。まさに突破口であり、決定的な変化をもたらす。それについても感謝申し上げたい。

トランプ大統領:
NATOも2%から5%へ(GDPに占める防衛費の)増額に同意した。これは巨額だ。これまで“必ずしも支払われてこなかった2%”が、“今は支払われている5%”になっている。これは大きな違いだ。我々は感謝している。素晴らしい対応だ。どうもありがとう。ウルズラ(・フォンデアライエンEU委員長)、EUを代表して一言を。

EU フォンデアライエン委員長:
ありがとう。ここにこることができて嬉しく思う。いままさに非常に重要な時だ。我々はヨーロッパの友人、同盟国としてここにきている。(先日)素晴らしいNATO首脳会議を開き、世界最大級の2つの経済圏として、史上最大の貿易協定に合意した。

トランプ大統領:
その通りだ。

EU フォンデアライエン委員長:
我々はウクライナの公正で永続的な平和にむけて、あなた(トランプ氏)と取り組むためにここにいる。殺戮を止めること、これはまさに私たちの共通の利益だ。殺戮を止めることが。(ウクライナの)「安全の保証」に向けて取り組んでいるのは本当に嬉しい。NATO第5条のような「安全の保証」は非常に重要だ。何千人ものウクライナの子供たちが拉致されたことについても言及していただき、重ねて感謝を申し上げたい。母親として、祖母として、すべての子供たちは家族のもとに帰らなければならない。子供たちがウクライナの家族のもとに帰れるようにすることは、今回の交渉においても我々の最優先事項の一つであるべきだ。

トランプ大統領:
ありがとう。その通りになった。我々はここに別の理由できているが、我々は実はつい数週間前に史上最大の貿易協定を締結したばかりだ。これは本当に大きな出来事だ。おめでとう。すばらしい。ウルズラ、ありがとう。

ドイツの首相閣下、素晴らしい指導者だ…どうぞ。

ドイツ・メルツ首相:
(トランプ)大統領閣下、本日はお招きいただき、ありがとう。これは非常に有益な会談だと思う。本日お2人(トランプ氏とゼレンスキー氏)がワシントンで有意義な会談をされていると伺ったが、今後のステップはより複雑なものになる。今、道は開かれた。あなたが(米露首脳会談の)先週金曜日に道を開いてくれたが、この先は複雑な交渉の道だ。正直なところ我々はみな、遅くとも次回の会談までに停戦が成立することを望んでいる。停戦なしで次回の会談が行われる状況が想像できない。その実現に向けて努力し、ロシアに圧力をかけていこう。なぜなら、きょう我々がやっている努力の信頼性は、少なくとも次の段階、真剣な交渉の始まりから停戦が起きることにかかっているからだ。その点を強調したい。次回の会談・・どこで開催されるにせよ、3者会談になると思うが、そこから停戦が実現することを望んでいる。

トランプ大統領:
(ゼレンスキー)大統領に(プーチン)大統領と会談してもらい、それがどのように進展するかを見ていくことになる。もしそれが実現すれば…繰り返すが、私が解決した6つの戦争で「停戦」は一度もなかった。我々は直接(和平)交渉に入った。ご存知の通り、コンゴ民主共和国の紛争は30年、31年も続いた。先週も、我々が2つの大国を和解させた。その戦争は35年も続いたが「停戦」はなかった。「停戦」が実現すれば素晴らしいことだが、実現できなかったとしても…。というのは(和平合意の方が優れているという)色んな視点、素晴らしい視点も含めて我々に提示されたので。

(イタリアの)ジョルジャ(・メローニ)さん、どうぞ。

イタリア・メローニ首相:
ドナルド、大統領閣下、本日はこのような重要な会合にお招きいただき、誠にありがとう。ロシア側から対話の意思を示す兆候が全く見られなかった3年半を経て、本日は重要な日であり、新たな局面だと考えている。あなたのおかげで何かが変わりつつある…何かが変わった。またウクライナ国民の勇気と、私たち全員がウクライナのために団結したおかげで、戦場の状況を停滞していることにも感謝する。私がこう言うのは、平和を実現し、正義を保証したいのであれば、団結して取り組まなければならないということを改めて認識しなければならないからだ。だからこそ、きょうは素晴らしい日だ。イタリアは最初からウクライナの味方であり、平和に向けたあなたの努力を全面的に支持している。きょうは多くの重要な議題について話し合う予定だ。1つ目は(ウクライナの)「安全の保証」だ。このようなことが二度と起こらないようにする方策で、これはあらゆる平和の前提条件だ。この議論ができるのを嬉しく思う。当初イタリアが提唱した「(NATO)第5条」モデルのような提案から始められることを嬉しく思う。我々は平和と対話のための提案をいつでもする用意がある。平和を保証し、国家の安全を守るために、共に築き上げなければならないものだ。(トランプ)大統領、ありがとう。

トランプ大統領:
エマニュエル(・マクロン大統領)…(どうぞ)。

フランス・マクロン大統領:
(トランプ)大統領閣下、この会談をとりまとめてくれて、コミットメントに感謝する。すでにみなさんが話したが、一言申し上げたいのは、このテーブルに着いている全員が平和を支持している。我々は過去数年間、強固で永続的な平和を実現するために懸命に取り組んできた。だからこそ、3者会談という構想は非常に重要だ。解決する唯一の方法だからだ。フォローアップとして、おそらく4カ国会合が必要になると思う。なぜなら、安全の保証について話すとき、我々はヨーロッパ大陸全体の安全の保証のついて話すことになるからだ。だからこそ、我々はこの問題に関してウクライナと共に結束している。3者会談を開催するためには、先ほど議論したように、殺戮を止めるために休戦か停戦を求めるのは不可欠で、我々はこの考えを支持している。また、ウクライナとヨーロッパ大陸全体に長期にわたる平和をもたらすためには、安全の保証が必要だ。第1に、今後何十年にもわたって信頼できるウクライナ軍の存在が必要だ。そして第2に、我々全員のコミットメントだ。我々はここ数カ月、NATOの支援を受け、有志連合の中で、安全の保証と我々コミットメントについて様々な柱を築くために、懸命に取り組んできた。ヨーロッパ諸国は、ウクライナに対する「安全の保証」において自分たちにも相応の責任があるという認識を非常に明確に持っている。しかし、今回の状況では、彼ら自身の「安全の保証」についても明らかに直面している。今月、ウクライナとヨーロッパの双方に平和をもたらすために、我々はあなたを頼りにしているし、あなたも我々を頼りにしてほしい。

トランプ大統領:
エマニュエル、ありがとう。(イギリスのキア・スターマー)首相閣下、(どうぞ)。

イギリス・スターマー首相:
(トランプ)大統領閣下、お招き頂き、感謝申し上げる。エマニュエル(マクロン大統領)が最初に述べたように、我々は皆平和を望んでいる。ウクライナ戦争は、特にその矢面に立たされたウクライナの人々に大きな影響を与えたが、ヨーロッパとイギリスにも影響を与えている。影響を受けていない家族やコミュニティは一つもない。「安全の保証」について語るとき、我々はウクライナだけでなく、ヨーロッパとイギリスの「安全の保証」についても話している。だからこそ、これは非常に重要な問題だ。我々はグループとして電話で何度か話し合ったが、正しいアプローチであればテーブルに着いて前進することができ、特に「安全の保証」に関して真の進展に近づくことができると確信している。(トランプ)大統領が示唆された「安全の保証」、いわゆる(NATO)第5条のような保証は、数カ月前に発足した有志連合の活動と合致している。有志連合は各国を結集し、「安全の保証」に関しては責任を果たす用意があることを示してきた。我々がすでに築いてきたものに加えて、あなたが、アメリカが協力してくれることで、我々はきょう、ウクライナとヨーロッパの「安全の保証」という点で、真に重要な一歩、歴史的な一歩を踏み出せると考えている。また、公正で永続的な結果に向けて真の前進を遂げることができると確信している。もちろん、これにはウクライナが関与する必要があり、3者会談が次の賢明なステップとなるだろう。この前進に向けて関与する準備を整えてくださり、ありがとう。もしこの会談で「安全の保証」と、3者会談の進展という困難な問題の解決に向け、双方の前進が確実に得られるならば、きょうという日は近年で非常に重要な日となる。3年余り続いた紛争において、これまで誰も、この段階まで実現させることができなかったので、感謝する。

トランプ大統領:
ありがとう。ホワイトハウスにとってこれは初めての状況でとても興味深い事態だ。めったにない。1800年、もっと正確には1799年以来、ここでは多くの出来事があったが、これほど多くの首相、大統領、そしてヨーロッパ諸国の首脳がくるのは初めてだ。

アレックス(フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領)もどうぞ、一言。あなたは若く、力強い男だ。私がまとめる前にひとこと言ってほしい。

フィンランド・ストゥブ大統領:
「若い」という言葉については、私の妻に伝えて(私がそうであると)彼女を説得してみる。(トランプ)大統領、どうもありがとう。この2週間で、この戦争を終わらせる上で、過去3年半よりも大きな進歩があったと思う。きょう我々がこのテーブルに着いているという事実は、ウクライナを支援する「チーム・ヨーロッパ」と「チーム・アメリカ」という意味で、非常に象徴的だと思う。今回の会談で期待されている進展が「安全の保証」に関するもので、会談の大きな部分を占めている。そしてもちろん、あなたとプーチン大統領、ゼレンスキー大統領との3者会談というプロセスへと進んでいる。国際メディアの中には「なぜフィンランド大統領がここにいるのか?」と疑問に思う人もいるかもしれない。フィンランドは小さな国だからだろうが、我々はロシアとの国境は800マイル以上にも及ぶ。そしてもちろん、我々もロシアとは「第2次世界大戦」「冬戦争」、そして「継続戦争」という歴史がある。今の状況に明るい兆しがあるとすれば、我々は1944年に解決策を見つけた。2025年にはロシアの侵略戦争を終終わらせ、解決策が見つかると確信している。永続的で正当な平和を実現するには、非常に困難な状況だ。だからこそ我々はここにいる。ありがとう。

トランプ大統領:
アレックス、ありがとう。よくやった。では、ここからしばらく会談し、いくつかの問題について協議する。過度に複雑な問題はないと思う。この時点ではみんな実行に移したいと思っている。私は彼(プーチン氏)を本当に長い間知っていて、常に良好な関係だった。プーチン大統領も答えを見つけたいと思っていると思う。どうなるか見てみよう。そして、ある一定の期間、今からそう遠くない時期…1週間か2週間後には、この問題が解決するのか、それともこの恐ろしい戦闘が続くのかが分かるだろう。我々はこれを終わらせるために最善を尽くす。双方が合意をしようとしているのは、通常いい状況だ。我々は一緒にこの道のりを歩み、現地に赴いてそれが可能かどうかみてみよう。実現しない可能性もあるが、私は毎週何千、何万もの命を救うことになる可能性もあると思う。これは我々が本当にやらなければならないことであり、最低でも全力を尽くさなければならない。我々にできるのはそれだけだ、全力を尽くすだけ。もしかしたら、いい結果が待っているかもしれない。

みなさんとメディアに感謝したいと思う。我々はしばらくここに滞在した後、大統領執務室へ歩いて行き、同じような問題についてもう一度少し議論する予定だ。その後、彼らはそれぞれの偉大な国に帰って報告する。私はここに残って仕事をし、皆さんも仕事だ。我々はみな、異なる場所にいるかもしれないが、仕事はみんな得意分野だ。

メディアの皆さんには感謝したい。実際には皆さんは公平だった。大かたにおいてだが、非常に公平だ。公平であることは重要だ…この問題を終わらせなければならないので、公平であることは重要だと思う。我々が求めるのは公平さだけだ。本当にありがとう。感謝する。

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弓削いく子
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心身を整えるためにヨガをこよなく愛す。
Where there’s a will, there’s a way.
FNNニューヨーク支局長。ニューヨーク市生まれ。1993年フジテレビジョン入社、警視庁、横浜支局、警察庁、社会部デスクなど、駆け出しは社会部畑。2010年からはロサンゼルス支局長、国際取材部デスクを経て現職。