自民党の氷見市支部で発覚した前の支部長が党員の党費を肩代わりしていた問題で、支部が活動費でも党費を肩代わりしていたことが新たにわかりました。
その額は2017年からの6年間で190万円あまりに上ります。

この問題は自民党の氷見市支部の前の支部長が、2023年におよそ100人分の党費、あわせておよそ28万円を私費で肩代わりしていたことが発覚し、さらにそれ以前にも支部が活動費で肩代わりしていたとみられることから、詳しく調査が進められていたものです。
そして18日開いた常任総務会で調査結果が報告され、会合後に嶋田支部長がその内容を明らかにしました。

*自民党氷見市支部 嶋田茂支部長
「このようなことが二度とくり返されないために責任の所在、原因を明らかにし、市民の信頼回復を図るための党紀委員会を開催する」

発表によりますと、肩代わりしていたのは2015年から2022年の6年間で、金額は193万8500円。
支部の口座の通帳に「党費立て替え」と記入されていて、当時の会計担当者が活動費から党費を支出していたとみられますが、現在、担当者と連絡がとれず、人数は確認できないといいます。
また、23年で党員を辞めた157人のうち31人は党費を払っていなかったことも明らかにされました。
こうした党費の肩代わりが行われた理由について嶋田支部長は、堂故茂元参議院議員の地元として党員数の増大を図り、維持しようとしたためとの見方も示しました。

*自民党氷見市支部 嶋田茂支部長
「みんなで党員の数を増やそうという年であったから、たぶん世話人の方が立て替え払いをしていたのではないか。みなさんは氷見から国会議員を出しているから恥ずかしい数字を出せない。党員の数を出せないということで一丸となって党勢拡大のためにやった結果、ちょっと背伸びしすぎた分このような形になったと思う」
党費を肩代わりして党員を登録していた氷見市支部。違法性については…。
*自民党氷見市支部 嶋田茂支部長
「(違法性の)分野に関しては専門的な方と話をしていないので、党紀委員会を開いて、処分を明らかにして、並行してその点もしっかり行っていかなければいけない」
一方、専門家は。
*拓殖大学 河村和徳教授
「寄付になりますので、公職選挙法違反であろうという話は出てくる。きちんと本人の名義でお金を支払う習慣をつけようという視点からも問題はある。生じた結果責任はきちんととらないといけない。自発的に党のためにやったと温情をかけるとかえって自民党の信頼回復につながらない」
この不適切な処理を受け、支部は再発防止に向けては行政書士にチェックを依頼すること、そして今月中に党紀委員会を開き、責任の所在を明らかにして関係者を処分することにしています。
(富山テレビ放送)