中山町の岩谷十八夜観音堂で、6年ぶりに火渡り神事が行われた。参拝者は火の上をおそるおそる歩きながら無病息災などを祈願した。
中山町の岩谷十八夜観音の火渡り神事は、かつて修験者の修行として毎年8月18日の例祭に合わせて行われていた。
新型コロナの影響や大雨による近くの道路の崩落などで2019年を最後に休止していたが、2025年、6年ぶりに開催された。
岩谷十八夜観音は目の病気を治す神様・仏様として古くから信仰されてきた。
神事の再開を待ち望んでいた多くの参拝者は、清めた護摩木の火の上を煙に包まれながら素足で歩き、無病息災や家内安全を祈願した。
(リポート)
「実際に火渡り神事をして御利益をいただきたいと思います。…モクモクと煙が出る中、真ん中を渡っていきます。お腹が弱いので健康をお祈りしました。ご利益をいただけたような気がします」
(参拝者)
「自分と家族の健康を祈願した。煙の中に包まれて裸足で火の上を歩くのは守ってくれそうな感じがする」
「異常な天気に左右されないで、秋の稲作が無事豊作となるようにお祈りした」
岩谷十八夜観音堂は飛鳥時代に創建され、平安時代に山寺を開山する前の慈覚大師が再興したと言い伝えられている。
地元の保存会は、「高齢化が進んでいるが、来年以降も祭りを続け後世に受け継いでいきたい」と話していた。