名古屋市港区で8月18日、予約制の乗合車両「Dバス」の実証運行が始まりました。公共交通の空白地の学区で導入され、買い物などの足として期待されています。
港区で18日から実証運行が始まった「Dバス」は、8人乗り予約制の乗合車両です。
60代の利用客:
「イオン南陽店に買い物に。一度経験してみたいなと」
80代の利用客:
「買い物に行く楽しみで乗っています。助かるよ、こんなにいいことない」
18日朝から多くの利用者が乗り合いましたが、名古屋市と名鉄などが、港区・西福田学区で実証実験をするワケがあります。
名古屋市の担当者:
「公共交通“空白地”。また、高齢化率が高いという理由からこちらを設定しております」
65歳以上の高齢者がおよそ42%を占める西福田学区。鉄道は通っておらず、最寄りの近鉄蟹江駅までは学区から800メートル以上。さらに、市バスの停留所からも500メートル以上離れた場所もあるなど、近くの商業施設などに行くのもひと苦労です。
80代の利用客:
「陸の孤島だよね。歩く距離も少なくなるし。助かります、何かにつけて」
別の80代の利用客:
「80歳の時に免許を返納しちゃったから。家からバス停まで歩かないと行けないし、荷物を持って帰るのも大変だから」
今回の「Dバス」では、学区内に40カ所、乗り降りできるポイントを設置し、個々の利用者のニーズに細かく対応します。さらに、AIが複数の乗客の予約状況などに応じて最適なルートを作成し、それぞれの客を効率よく目的地まで運びます。
電話やWEBサイトから予約をすると誰でも利用できるDバスは、2026年2月まで毎日運行する予定です。