お盆が終わり、夏休みも残りあと2週間ほどとなりました。
絵日記や自由研究、夏休みの宿題に追われる親子は誰かの助けを借りたいはずです。
そこで、ソレってどうなの?18日のテーマは「夏休みの宿題にAI活用…どう向き合う?」です。
18日に「イット!」が取材したのは、神奈川・横浜市で開催中の夏休みの宿題フェスティバルです。
自由研究などのヒントになる実験などのワークショップが行われていて、多くの親子連れの姿がありました。
夏休みも残り2週間、宿題は進んでいるか聞いてみると、「終わってません」「結構残ってる」といった声が。
これから本格始動というお子さんもいるようですが、そんな中、宿題に関するこんな調査結果があります。
子供向けのポータルサイト・ニフティキッズの調査によりますと、学校の勉強や宿題でAIを使ったことがあると答えたのは小学生が36.6%、中学生は半数近くに上っているんです。
実際、小学生の親子に聞いてみると…。
母親:
チャットGPTとかやったことある?
小学5年生:
使ってない。使ったら怒られる、学校に。
小学4年生:
まだ使ったりしません。
母親:
AIでやるよりも自分で考えて書いたほうがいいかなと個人的に思う。
一方、小学5年生の男の子は、実際にAIを活用して宿題をしているといいます。
小学5年生:
算数のドリルで答え合わせする時に、丸とかつけてくれるから便利でやってる。
父親:
僕は使ってる、書類作成の時とか。全然良いと思う。
高校生になるとさらに広がっているようで、街で話を聞くと「南海トラフのレポートがあって、ところどころチャットGPT使った。(Q.全部AIに書いてもらわなかったのか?)バレたくなかった」と話していました。
夏休みの宿題にAIの活用。
さまざまな意見がありましたけれども、SNSでは、子供の絵日記の宿題に活用したという方がいました。
「キャンプの絵にしたいです」「小学校2年生っぽく絵を描いてもらっていいでしょうか」などと生成AIに依頼して完成した絵。
家族そろってバーベキューをして、背景にはテントもあり、子供らしい仕上がりとなっているようです。
あくまでAIに描いてもらったものをそのまま提出するのではなく、参考にしたということです。
また、中高生の親とみられる投稿者も、夏休みの思い出の英作文を録音して提出するという宿題が出たといい、日本語で書いた作文をChatGPTが英訳して、それをもとに英作文を作成。
録音の際もChatGPTに英語の発音を表記してもらったというんです。
活用の仕方次第では宿題の救世主ともなるAI活用。
教育評論家の尾木直樹さんに、どのようなことに注意すればいいか聞きました。
教育評論家・尾木直樹さん:
利用することによって認識が広がりますし、場合によってはもっと深まっていきますから。だから、使うことは大いに結構だと思います。(AIを)利用しましたっていうことを明記しておく。自分の意見と出典元の表現や意見とごちゃ混ぜにしない。
また、「禁止っていう措置ではなく、どういうふうに上手に使ってほしいという具体的な手引きといいますか、指導をしっかりすることが一番大事」と、教育現場での指導も重要になってくると指摘します。
文部科学省は2023年、小中高生に向けてのガイドラインを作成し、「情報の真偽を確かめる習慣が必要」としています。
AIとは切っても切り離せない時代の中ですから、今後、ますます向き合い方が求められそうです。