プレスリリース配信元：株式会社ZIAI

～自殺予防週間に先立ち、若年層を中心とした新たな相談窓口を提供～

傾聴AIアルゴリズムを開発する株式会社ZIAI（所在地：東京都渋谷区 / 代表：櫻井 昌佳 / 以下、ZIAI）は、愛知県豊田市と連携し、「傾聴AIによるこころの健康相談」の実証実験を令和7年8月18日より開始することをお知らせいたします。これは全国的に深刻化する自殺問題の解決に向けて、若年層を中心に誰もがいつでもどこでも利用できる24時間対応の傾聴AI相談システムを活用する全国初の取り組みです。※株式会社ZIAI調べ※

■深刻化する日本の自殺問題

- 日本の自殺者数は毎年2万人超で推移し、G7諸国の中で自殺死亡率が最も高い（2024年：10万人あたり16.5人）。
- 自殺は10代～20代青少年の主要な死因となっており、2024年には小中高生の自殺者数が529人で過去最多を記録。
- 特に女子中高生の自殺率増加が近年顕著で、少子化が進む中での若年層自殺は社会的損失が極めて大きい。

※出所：令和6年版自殺対策白書

■従来の相談体制の課題

近年、こころの不調を抱える方の中には、電話や対面での相談に心理的なハードルを感じ、支援につながりにくいケースが見られます。特に、人とのやり取りに強い不安を感じる方などにとっては、電話・面接・訪問といった従来の相談が難しい場合があります。

また、SNSを日常的に活用する若年層では、文字による非対面のコミュニケーションを好む傾向があり、心理的負担の少ない、気軽に相談できる手段が求められています。さらに、平日の昼間に時間が取れない働く世代にとっても、仕事の合間や自宅での時間など、自分のペースで相談できる方法が必要とされています。

こうした多様なニーズに応えるため、豊田市では行政として新たな相談方法を模索してきました。今回、ＡＩを活用したこころの相談窓口の試験導入を通じて、24時間相談できる体制を整備し、市民の誰もがいつでも安心して悩みを相談できる環境の充実を図ります。

■実証実験の概要

本実証実験は、9月10日～16日の「自殺予防週間」に先立ち開始します。同週間中は集中的なPRにより、これまで既存の相談窓口にアクセスできなかった「隠れた当事者」への積極的なリーチを狙います。
- 実施期間：令和7年8月18日～令和7年11月17日
- 対象：豊田市内でこころの健康に不安を覚える方
- 機能：こころの健康に不安を覚える市民が、24時間いつでもどこでも悩みを吐露できる居場所をデジタル空間につくり、支援が必要な方には行政窓口に自動連携します。

■コメント

毎日、ZIAIの傾聴AIに寄せられる相談の中には「死にたい」、「消えたい」という声が少なくありません。そして彼らのほとんどは、家族や友人、知人や周りの大人にはその想いを話せておらず、匿名で相談できる我々の傾聴AIには本心を打ち明けているという事実があります。

ZIAIの傾聴AIに悩みを吐露する前後でネガティブ感情が約20%低減することはすでに検証済みですが、たとえ頭の中が整理されて一時的にこころが落ち着いたとしても、根本的にその方が抱えている課題を解決したわけではありません。

今回の実証実験では、既存窓口の開放時間を拡大し、相談手段を増やすことにより多くの利用者が相談できる体制をつくることにとどまらず、彼らの悩みに寄り添い、話を聴いて受け止めた上で、豊田市が構える人間の専門家による伴走支援にいかに繋ぐか、に重点を置き、一人でも多くの方の命を救うために連携して参ります。



株式会社ZIAIについて
ZIAI（ジアイ）は、テクノロジーによる新たな「傾聴体験」の創造に取り組むAIスタートアップです。自殺対策を目的とした非営利のAI研究機関として設立された後、そこで培われた「傾聴AIアルゴリズム」を社会実装すべく事業会社としてスピンアウトしました。

現代社会では、個人の悩みが複雑化・多様化し、メンタルヘルス懸念が増大しています。さらに、悩みを打ち明けられる居場所や話を聴いてもらえる存在が不足しており、一次予防ができないことで精神疾患や孤独・孤立、自傷・自殺などの社会課題が深刻化しています。

ZIAIは2030年までに、住んでいる場所や年齢、経済的状況に関わらず、誰もがいつでもどこでも悩みを相談できて、必要あればしかるべき情報や機関、専門家につながることができる社会を実現します。
- 公式ウェブサイト：https://ziai.io/
- 創業背景：https://note.com/masayoshi4325/n/n7ef2eb52680f


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