世界的建築家・丹下健三の功績を紹介する特別展が、ゆかりがある愛媛県今治市で開かれています。
世界的建築家・丹下健三。国の重要文化財になった香川県庁舎や広島の平和記念公園を手がけたほか、1970年に開かれた大阪万博をプロデュースするなど、戦後の建築界をリードしました。今治市では幼い頃を過ごし、市庁舎や公会堂など数多くの名建築が残されています。
特別展は丹下の功績を広く知ってもらおうと、今治市が丹下が手がけた市民会館など3カ所の会場で8月から開催。丹下建築が点在する市街地を1000分の1スケールで再現した巨大模型では、建物を単体ではなく都市の一部として捉える丹下のまちづくりの理念をうかがい知ることができます。
また生涯を描いたマンガをパネルにして紹介しているほか、実際に使っていた望遠鏡のレンズや建築を手がけた国立代々木競技場の図面なども展示されています。
特別展を訪れた人
「工法とか材質とかが違うんですけれども、時代を超えた精神的なもの象徴性みたいなものが引き継がれているんだと感じました」
特別展を訪れた建築科の女子高生:
「建築についての知識が深められたと思います。将来は建築家として働きたい」
この一方で隣りの香川県では丹下建築を巡り議論も。「船の体育館」の愛称をもつ高松市の旧香川県立体育館は、老朽化などを理由に解体が決まっているものの、7月に市内の建築家らでつくる団体が民間資金による活用策を新たに提案。ただ、香川県は予定通り解体を進める方針です。
注目される丹下建築。改めて価値を考えるきっかけになる特別展は、9月28日まで今治市内の市民会館、玉川近代美術館、河野美術館で開かれています。(※河野美術館は9月4日まで)
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