2025年は戦後80年ー。終戦の日(8月15日)に行われる全国戦没者追悼式に参列するため、高知県の遺族団が14日に東京へ出発しました。

県庁で行われた結団式には、追悼式に参列する戦没者の子や孫など、県内の遺族52人が出席しました。

今回、遺族の最高齢は92歳、最年少は16歳で、36人が70歳以上と高齢化が進んでいます。遺族会の大石会長は、孫やひ孫世代に力を貸してもらいながら、語り部などの活動をしていきたいと呼びかけました。

高知県遺族会・大石綏子 会長:
「故郷の家族の幸せを思いながら戦い、亡くなった父たちの思いが報われる、平和な世界にしていかなければならないと思って生きてきました。悲惨な戦争、平和の大切さ、それをいかにして私たちが伝えていくか。若い世代にも引き継いでいってほしいと思います」

父親の形見を手にしていたのは最高齢、92歳の松林節子さんです。父・政行さんは節子さんが11歳の時、ビルマで戦死しました。

松林節子さん(92):
Qどんなお父さまでしたか
「本当に優しくて、かわいがられました。朝倉(の兵舎)へ面会に行っても抱っこさせてくれって言われて、兵舎を走り回って逃げていました。それをよう忘れません」

「戦後80年の節目には追悼式に行きたい」と願っていた節子さんは、2018年以来の参列で、孫の和誠さんが初めて同行します。

孫・松林和誠さん(39):
「家族や遺族を大事にする祖母なので。そういった(戦争や平和の)ことを知ったり学んだり聞く機会はないので、今回をそういう機会にさせてもらえたら」

松林節子さん(92):
「今も戦争いろいろな国でやってますけど、ああいうことのないように、平和な国になってほしい」

戦争の記憶と平和への思いを次世代につなぎたいー。遺族団は15日、日本武道館での「全国戦没者追悼式」に参列します。

高知さんさんテレビ
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