輪島市のマリンタウンで、室町時代から続くと言われる旧盆恒例の「三夜踊り」が開催された。この踊りは輪島市の無形民俗文化財に指定されており、お盆の時期に先祖の霊を慰めるために踊られてきた伝統行事だ。
「室町時代から始まったと聞いています。輪島では、お盆に先祖の霊を慰めるために踊ったと聞いていますし、輪島では3日間踊るということで『三夜踊り』という名前がついたみたいですね。」と、三夜踊り保存会の関山秀信会長は踊りの由来を語る。
去年は能登半島地震があったものの、「三夜踊り」は一夜だけ開催された。関山会長は「震災で亡くなった方も大勢いましたし、その人たちの鎮魂のためにも一晩だけでもやろうということでやったんです。」と振り返る。
そして今年は2年ぶりに3日間踊る本来の「三夜踊り」が復活。保存会の宮腰さんは「とっても嬉しいです。2年ぶりに小学校の方にも子供たちに教えに行ったりして、今日はたくさんのちびっこたちが来てくれるものだと思っています。3日間とっても楽しみにしているので。」と笑顔で語った。
笛と太鼓のリズムに合わせて、着物姿の人々が輪になって踊る「三夜踊り」。関山会長は「やっぱり『三夜』というくらいですから3日間やりたいなというのは保存会全体の希望でもありましたし、輪島市民としても、やっぱりこの笛や太鼓のリズムがお盆にないと寂しいです」と話す。
「三夜踊り」は14日午後7時から始まり、3日間にわたって行われる。2日目には連踊りのコンテストも予定されている。関山会長は「輪が大きく広がって、皆さんが楽しんでいただければ、それで十分です」と期待を込める。
「三夜踊り」の後には、8月23日に輪島大祭が開催される予定で、輪島の夏は熱く盛り上がりを見せている。伝統文化を守りながら、地震からの復興に向かう輪島市民の姿が印象的だ。