異常な熱波の影響で、ギリシャでは今、同時多発的に山火事が発生。
ギリシャの第3の都市であるパトラスでは、燃え広がった火が住宅や商業施設に到達し、住民約7700人に避難命令が出される事態になっています。
現地の人は「全てが焼き尽くされ、山火事によって完全に破壊されてしまった」と話します。
懸命の消火活動が続けられていますが、火の勢いが衰える気配はありません。
火の手は税関の施設に駐車されていた車にも猛威を振るいました。
真っ黒に焼け焦げ、灰と化した車は約550台。
山火事の爪痕はこれだけではありません。
山の木々は一面焼け焦げ、灰と化した地面からは白い煙がくすぶり続けていました。
さらに、変わり果てた建物の前でぼう然と立ち尽くしていたのは、この場所にあったレストランで働いていた女性です。
焼け焦げた食器。火は全てを焼き尽くしました。
女性は「思い出がたくさん詰まっています。このキッチンで働くのが楽しかったからです」と話しました。
今もギリシャ全土で続く大規模な山火事。
ギリシャ当局は、強風や高温などの天候の影響で拡大する炎を消すため、約5000人の消防士を動員。
33機の航空機を駆使して懸命な消火活動を続けています。