OHKのカメラが収めた岡山・香川の懐かしの映像で、ふるさとの歴史を振り返ります。今回は1981年(昭和56年)8月14日に倉敷市で撮影された映像です。
江戸時代の1805年(文化2年)創業の老舗。倉敷美観地区・本町通りで現在も営業を続けている「上島提灯」(当時は「上島商店」)の様子です。この日は秋まつり用の提灯作りがおこなわれていました。
竹を使って高さ約80センチの骨組みをつくり、それを白い和紙で覆いちょうちんをつくったあと、表面に独自の字体で「御神燈」と筆を入れていきます。当時、「上島商店」では6代目の上島秀平さんと妻の信子さんが一つ一つちょうちんを仕上げていました。毎年、春や秋のお祭りのシーズンが近づくと倉敷市内の神社・寺から依頼を受け、必要に応じて50個ほど作っていたそうです。
その後、「上島商店」は屋号を「上島提灯」と変え、現在は夫婦の長女で7代目の横山順子さん(70)がちょうちん作りを継承しています。2012年(平成24年)には倉敷市から「倉敷の老舗」顕彰を受けました。今も祭り・正月用のちょうちんを手がけているほか、外国人観光客からも引き合いがあるそうです。