道路整備の用地買収をめぐり、福岡県が地権者から当初提示した5倍の価格で土地を買い取っていたことがわかりました。
県によりますと県道を整備するため、県は去年10月、赤村にある約2500平方メートルの土地の買収にあたり、地権者に山林として約430万円を提示しました。
しかし地権者は応じず、県は山林に造成地があったなどの理由で2回にわたって金額を上積みして最終的に今年6月、当初の5倍を超える2165万円で土地を買い取ったということです。
県は交渉中の去年10月、地権者と同和問題をめぐり協議していました。
県は14日の会見で、増額したのは「造成に要した費用を加味したため」と説明し、地権者からの圧力は否定した一方で、現地の状況を把握せずに2回も金額を変更したことや近隣の土地と比べて著しく単価が高かったことについては不適切としました。
県は今後、専門家を交え、算定価格の見直しや今後の対応を検討するとしています。