大分県津久見市の保戸島沖で13日朝、砂利の運搬船とヨットが衝突する事故が起きました。
ヨットに乗っていた複数人が海に投げ出された可能性があり、付近の海上で発見された男性1人の死亡が確認されました。
◆TNC馬場尚秀カメラマン
「船舶衝突事故のあった現場上空です。現在、巡視艇により複数人が乗船していたとみられる ヨットの捜索が行われている」
事故が起きたのは、津久見市の保戸島の北東およそ2キロの海上です。
大分海上保安部などによりますと、13日8時15分ごろ、砂利運搬船の船長から次のような通報がありました。
「ヨットと衝突した。ヨットには複数名乗船していたようだ。ヨットは沈んだ可能性がある」
通報を受けた海上保安部は巡視艇などを出して捜索を開始しました。
そして午前10時ごろ現場付近の海上で心肺停止の状態だった大分市在住の医師山本真さん70歳を発見。病院に搬送しましたがその後、死亡が確認されました。
◆TOS児玉直輝記者
「捜索にあたっていた海上保安庁の船が現在津久見港に帰ってきて、給油作業にあたっています」
◆捜索にあたっている海上保安部の職員
「朝方は(見通しは)だいぶ悪かったみたいです。霧ですね。もし要救助者がいたら、すぐ救助したいというのが一番」
また、事故当時現場付近を航行していた船の船長はー
◆現場付近を航行していた船の船長
「保戸島の裏側は(霧は)濃かった」
(Qよくこのあたりは霧が濃くなる?)
「いや、最近そんなにない、珍しいこの時期に」
海上保安部によりますと、砂利運搬船は、鹿児島県鹿児島市にある「松村海運」が所有している第三十八さだ丸です。
関連会社によりますと、第三十八さだ丸は津久見港に砂利を積みに向かっていたところだったということです。
この船には5人が乗っていてけがはないということです。海上保安部はほかにも複数人が海に投げ出された可能性があるとみて捜索を続けるとともに砂利運搬船の乗組員から当時の詳しい状況などを聞いています。
ここからは保戸島が望める海岸から現場の様子や最新の情報を中継でお伝えします。
◆TOS刀祢優月アナウンサー
こちらは四浦半島の海岸に来ています。私の後ろに見えるのが保戸島です。
けさヨットと船が衝突した現場は保戸島から北東におよそ2kmの海上です。現在の海の様子ですが波は立っておらず穏やかで、視界も鮮明です。
私は昼過ぎから津久見市の津久見港で取材を続けていましたが、捜索にあたるヘリコプターや海上保安部の船が確認でき、緊迫していました。
現場では懸命の捜索が続いていますが、関係者によりますと、死亡が確認された大分市の山本真さんは、8月10日に佐伯市でヨットのレースがあり、参加していました。
その後、戻る途中で事故にあったとみられます。レースの関係者は13日午前6時半ごろ佐伯市の港から出港する姿を見たそうです。
およそ100人体制で行われている捜索活動は13日午後6時時点も続いています。