県内でサクランボや西洋ナシの栽培が始まって2025年で150年。これを記念して山形市で、子どもから大人まで果物の魅力や最新の農業技術について学べるイベントが開かれた。
山形市で8月9日・10日に開かれた「やまがたフルーツEXPO」。
会場には、県の内外から参加した企業・大学など約70のブースが並び、県産の果物をPRするグルメや雑貨の販売、さらに農家の負担を軽減する最新型の農業用ロボットなどが展示された。
たとえば、4台のカメラを使ってサクランボの大きさや色・キズなどを選別し、風を使って仕分けてる機械は、最大約20種類に細かく仕分けることができる。
ほかにも、4足歩行で自由に動きまわり、背中のカゴに入ったフルーツを指示した場所まで運んでくれるロボット。
重くて運ぶのが大変な農薬などを、自動追尾や遠隔操作で畑まで運んでくれるロボットなど、最先端の農業用機械が展示されていた。
そして、約2カ月前の6月23日に収穫し、新開発の特殊なガスで保存されたサクランボ。
色は少し変わっているように見えるが、実のハリとツヤはそのまま。
通常の冷蔵保存では確実に腐ってしまうとされる2カ月経ったサクランボのお味は…。
菅 原:実は2カ月くらい経っているんだって!
子ども:エーーー!!
菅 原:信じられる?
子ども:信じられない! 大きくて甘かったから。
子ども:すご! 50日? でも甘い。
この長期保存技術を開発した会社は、2025年にシンガポールやアラブ首長国連邦など、これまで輸出が不可能だった遠い国にも山形の味を届けることを初めて実現した。
(山形酸素・柏倉将光営業本部新規プロジェクト担当部長)
「長期保存技術で、今まで行き届かなかった所・特に海外、山形のサクランボを食べられなかった人たちに届けたい」
近年、猛暑で生育が早まり旬が短くなっているサクランボだけに、今後の活用に期待が高まる。