長電バスは長野県千曲市と須坂市を結ぶ「屋代須坂線」について、撤退を含めた運行の見直しを表明しました。通学で利用する人が多い路線で、沿線自治体からは影響を懸念する声が上がっています。

長電バス・鈴木立彦社長:
「バスでの輸送に足る量でないと考えて、減便もしくは路線からの撤退をお願いしたい」

長野市で開かれた長野地域の公共交通について検討する協議会。長電バスは、運行している「屋代須坂線」について、2026年9月以降をめどに撤退も含めた運行の見直しの方針を表明しました。

「屋代須坂線」は、長野市を経由して、千曲市の屋代駅と須坂市の須坂駅までを結ぶバス路線です。

長野電鉄屋代線の廃止に伴い、2012年から代替バスとして運行を開始しました。長電バスとシンリク観光で共同運行していますが、多くの便を長電バスが担っています。

これまでも利用者の減少や運転手不足などで2024年8月から減便を実施してきましたが―

長電バス・鈴木立彦社長:
「屋代須坂線に関して、現状では朝夕の通学時間には一定数の需要があるが、それ以外の時間帯については1桁の利用しかない実態」

屋代須坂線は高校生などの通勤通学の利用が7割を占め、それ以外の需要は低く、長い間、赤字が続いていたということです。

運行見直し方針に利用者は―

松代地区住民:
「車も乗れないから何でもバスに乗らなきゃこっちへ来られない」
「本当に困っちゃう。何でも街に来るには電鉄(バス)だからね」

沿線の3市からはから通学環境への影響を懸念する声が上がりました。

須坂市担当者:
「長野市、千曲市から通学している生徒もいるので、高校生の通学の足の確保が一番須坂市にとっては重要」

協議会では、進路選択への影響も考え、2025年10月をめどに今後の方針を示したいとしています。

長野放送
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