出雲大社に9月に彫刻作品を奉納する芸術家の武藤順九さんの絵画教室が、島根・松江市で開かれ、参加者が日本の伝統文化の大切さを学びました。

硯(すずり)で墨をすり、水墨画に挑戦する参加者。
イタリアで約50年に渡り芸術活動をしてきた武藤順九さんの絵画教室です。

彫刻家・画家武藤順九さん:
日本人である文化で一番大事な原点になっている字を書くということを、墨でやらなくなった。

現在、岡山県津山市とイタリア・ローマの2つの拠点で活動する武藤さんは、日本人の伝統文化を大切にしてもらおうと、14年前から全国でこの活動を続けています。
今回の教室は、武藤さんの作品が9月に出雲大社に奉納されることを記念して開かれました。
約50人の参加者たちは、思い思いに墨で自らの思いを表現していました。

子どもの参加者:
硯を使うのは初めてだったので日本の文化を知ることができて、楽しかったです。

子どもの参加者:
自分で考えてできるところが楽しかったです。

子どもの参加者:
墨を削って物語を書いたところ(が楽しかった)。

彫刻家・画家 武藤順九さん:
自分たちの伝統・美術というのはとても大事なこと、固有の事なので。それがどんどんグローバルといいながら無くなっていくとたいへんなことになるので、目覚めさせなきゃいけないなと。まだDNAにあるうちに。

武藤さんが手がけた彫刻「風の環」シリーズは、バチカン市国をはじめ、東日本大震災の被災地など世界8か所に設置されていて、今回9点目として9月に出雲大社に奉納、設置されます。

武藤さんは、今後もこうした絵画教室を通じて日本の伝統文化の大切さを伝えていきたいとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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