老朽化などを理由に解体が決まっている高松市の旧香川県立体育館について、建築家で構成する日本建築家協会が解体計画の再考などを求める要望書を香川県の池田知事らに提出しました。

日本建築家協会の斉藤圭一さんらが香川県庁を訪れ、秘書課の山本和代課長に池田知事宛ての要望書を提出しました。

世界的な建築家、故・丹下健三さんが設計した高松市の旧県立体育館を巡っては、老朽化や耐震不足を理由に県が10億円をかけて解体することを決めています。しかし、7月に入って、高松市の建築家らでつくる団体が民間資金での建物の買い取りと活用策を提案し、知事と県教委に対し保存・活用に向けた協議の場を設けるよう求めていました。

要望書では旧県立体育館が次世代に継承すべき重要な文化遺産としたうえで、団体が提案したプランを支持し、県に解体計画の再考と協議の場を設定するよう求めています。

(日本建築家協会香川地域会 斉藤圭一会長)
「団体の提案は税金を使うという部分に対してもクリアしている。解体費用10億円を使わずに民間で再生していく案になっている。そこまでして出てきた案に対して、検討せずに却下になることがふに落ちない」

団体の提案について県教委は8月5日、解体の方針に変わりはないなど実質的に協議に応じないとする文書を団体に送っていて、県は8月7日、予定通り解体工事の業者を決める入札を公告しています。

岡山放送
岡山放送

岡山・香川の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。