霧島市で初めて大雨特別警報が発表されるなど、薩摩・大隅地方では、これまでに経験したことがないような記録的な大雨となっているところがあります。
南下した秋雨前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になっています。
薩摩・大隅地方では8日未明と明け方の2回、線状降水帯が発生し、猛烈な雨が同じ場所で降り続きました。
霧島市や鹿屋市では記録的な大雨となっていて、鹿児島空港がある霧島市溝辺では観測史上最大となる107.5ミリの1時間降水量を観測。
24時間降水量でも霧島市溝辺で506.0ミリ、霧島市牧之原で515.5ミリを観測し、こちらも観測史上最大となっています。
降り始めからの総降水量が8月の月降水量平年の2倍に近くに達しているところもあり、鹿児島地方気象台は災害がすでに発生している可能性が高いとして、午前5時に霧島市に大雨特別警報を発表しました。
降り始め(6日20時)から8日8時までの降水量(カッコ内は8月の月降水量平年値)
▼霧島市福山町牧之原 517.0ミリ(307.7ミリ)
▼霧島市溝辺 516.0ミリ(264.1ミリ)
▼曽於市大隅 341.5ミリ(260.1ミリ)
▼鹿屋市輝北 337.0ミリ(298.0ミリ)
▼さつま町柏原 249.0ミリ(278.9ミリ)
▼伊佐市大口 234.0ミリ(275.0ミリ)
薩摩・大隅地方では、このあとも大気の非常に不安定な状態が続く見込みで、9日夕方にかけて雷を伴った非常に激しい雨が断続的に降り、大雨となる恐れがあります。
土砂災害に最大級の警戒をするとともに、低い土地の浸水、河川の増水やはん濫に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要です。