鹿児島市の仙巌園前のバス停標識の移設問題に関して新たな動きです。
これまで国が求めてきた標識の移設に応じてこなかった鹿児島県バス協会に対し、6日、国は移転措置命令を出しました。
この問題は国が2022年度から行っている国道10号線の事故対策のために、安全対策工事の一環で設けたバスの停留スペースにある標識について、国が県バス協会に対して移設を求めていたものです。
国はこれまで県バス協会に、2025年4月までに3度に渡り移設を求める勧告書を提出しましたが、いずれも県バス協会は「承諾できない」と回答していました。
その理由について県バス協会は、バス停を使用するバス会社に対応を任せるとしていて、路線バスを運行する鹿児島交通は、「停留スペースは安全対策ではなく交通渋滞を悪化させる仙巌園駅の設置に伴う工事」と主張し、渋滞の緩和策が示されない以上、バス停の標識の移設には協力できないとの立場を示していました。
国は再三にわたる移転の勧告に応じなかったことから、6日付けで県バス協会に対して移転措置命令を行い、8月末までの移転を命令しました。
この移転措置命令に従わなかった場合、場合によっては法律に基づき100万円以下の罰金が科されることもあるということです。
県バス協会は現時点ではコメントできないとした上で、これから内容を精査していくとしています。