カニ料理店の「かに通」を経営していた高松市鍛冶屋町の「グランキ」が7月23日に高松地方裁判所から、破産手続きの開始決定を受けたことが民間の信用調査会社の調べでわかりました。

帝国データバンク高松支店の発表によりますと、「グランキ」はかに料理専門店「かに通」の経営を行っていた前身の会社から事業を継承するため、2008年2月に設立されました。

ロシア産ズワイガニや、アラスカ産タラバガニを主な材料として、かに鍋やかにすき、かに懐石などのカニ料理全般を提供していました。香川、広島、福岡3県で4店舗を運営していた2009年3月期には年売上高約7億6200万円を計上していました。

しかし、その後は2010年に高松市中心部の歓楽街、御坊町にあった1店舗を閉鎖したほか、2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、来店客が減少し、業況は低迷。コロナ禍の収束後も外食産業間での競争から来店客は思うように回復せず、2025年3月期の年売上高は3億円台にまで落ち込んでいたということです。

また、食材の仕入価格や人件費、光熱費などの上昇や、過去に取得した不動産取得に伴う借入負担もあり採算面は低調で、債務超過の状態が続くなど厳しい経営を余儀なくされていたということです。

2025年3月末には広島市にある広島店をリニューアル工事のため休業しましたが、再オープンしないまま、高松市、福岡市の店舗も2025年6月末で閉店していました。

負債は約4億3000万円とみられています。

岡山放送
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