AI(人工知能)の開発を手がけるスタートアップ企業が、売上高の最大9割が水増しだったことが明らかになり、上場廃止となりました。
AI開発の「オルツ」は、会議のやりとりなどを自動で文字起こしするサービス「AI GIJIROKU」を提供していて、2024年10月、東証グロース市場に上場しました。
オルツが設置した第三者委員会によりますと、オルツは広告会社に多額の広告宣伝費を支出し、広告会社から販売代理店に渡った資金をサービスのアカウント購入費として回収していたということです。
アカウントは実際にはほとんど利用されておらず、第三者委員会は「循環取引」と指摘。
過去の決算で計上した売上高のうち、最大で9割が水増しによるものだったと認定しました。
元社員:
社長が「これをやりたい」と言った時に社内の人が止められないという状況が他にもたくさんあった。
株主:
最終的に損金が1900万円。賠償に対しても真摯(しんし)に向き合ってほしい。
東京証券取引所は30日、オルツを8月31日付で上場廃止にすると決定しました。
上場から10カ月あまりでの上場廃止は異例です。