FNNは自民党両院議員懇談会の音声を入手、その全容が明らかとなった。元大臣らが「責任を取り辞任を」と迫る一方、石破政権擁護の声も上がっていた。

両院議員懇談会4時間半に渡るやりとりの全容

続投に理解を求めるも、石破首相の退陣論が日に日に強まっている。

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自民党は、29日午前9時半ごろに開催された役員会で、近く「両院議員総会」を開くことを確認した。

石破首相:(29日午前10時前)
ご説明は丁寧に、真摯にしていくという他ない。逃げずにご説明するということに尽きる。

重要事項を決定できる場で、石破おろしの動きは加速していくのか。

石破首相:(両院議員懇談会28日)
皆様方の多くのご意見を承る場としたいと考えております。

冒頭のみ撮影が許された28日の両院議員懇談会で、FNNは、非公開で行われた懇談会の音声を入手した。4時間半に渡るやりとりの全容が明らかになった。

懇談会の音声:
参院選でも過半数を失ったということで、なんらかのけじめは必要なんだろうと。この体制では今後も難しいのではないか。

懇談会の音声:
組織のトップとして、責任の取り方をしっかりと考えていただきたいと思っております。さもなくば、自民党は国民から完全に見放される。

発言したのは、元大臣や総裁の座を狙う議員を始め約60人だ。その多くが石破首相に辞任を求める声だった。

懇談会の音声:
今回の参院選も(去年の)衆院選もこれだけ負けたわけですからね、責任をしっかり総裁として取っていただく。そこからすべてが始まると思います。

懇談会の音声:
最高責任者がお辞めにならないのであれば、これは民意に反することになると考えます。(そうだ!)総理におかれましては、できれば、この場でも辞意表明を時期は別としていただけたら。

懇談会の音声:
8月末とは言わずに、政治空白を作らないためには即座に辞任をすればいい話ですし。ぐだぐだ足の引っ張り合いをしているように見えるのは、自ら降りないからです。(そうだ!)

懇談会の音声:
ぜひ早めにけじめをつけていただきたい。私はそう思います。けじめというのは辞任だと思いますので、辞めていただくと。再スタートを早めに切らせていただきたいと思います。そうしないと本当に自民党が溶けてなくなるだろうと思う。

さらに大敗した参院選を振り返り、涙声で党内の改革を訴える議員の声もあった。

懇談会の音声:
一緒に働きたかった方々が多く、今回の選挙で落選してしまった。本当に残念に思っています。党が抜本的に変わっていかなければいけない。

また、参院選の大敗を受け、こんな恨み節もあった。

懇談会の音声:
民意は石破自民党にNOと明確に示されたのに、民意を無視し責任を取らずに、その職に固執するのはどうかと思います。一定数の信頼を失ったリーダーの下で改革はできない。

退陣派と続投派が党内で激突…両院議員総会開催へ

一方、石破首相を擁護する議員もいた。

懇談会の音声:
先日決まりましたトランプ関税15%合意を着実に履行すること。それができるのは、石破総理しかいないと思っています。

懇談会の音声:
総理!誰がなんと言っても、あなたが自民党総裁、内閣総理大臣ですから。いま『辞めろ』なんて言うだけでも、国益に反すると思っています。

両院議員懇談会から一夜明けた29日午前9時頃、閣議が開かれた。石破首相は、隣に座る中谷大臣と言葉を交わした他、村上大臣に声をかけ、笑顔も見せた。

しかし、その30分後に臨んだ自民党役員会では、険しい表情に一転。

終了後の午前10時過ぎ、森山幹事長は…

森山幹事長:
近日中に両院議員総会を開催します。

28日の厳しい意見などを踏まえ、両院議員総会の開催が決まった。石破おろしは加速するのか。
(「イット!」7月29日放送より)

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