タイとカンボジアの国境で起きた軍事衝突をめぐって国連安全保障理事会は緊急会合を開き、カンボジアの国連大使は終了後、タイに無条件の即時停戦を要請しました。
24日に発生した国境地帯の領有権をめぐる軍事衝突では多くの民間人が巻き込まれ、これまでにタイ側で14人が死亡、カンボジア側で13人が死亡しました。
こうした中、国連安保理は25日、非公開の緊急会合を開き、AP通信によりますと、15カ国の理事国すべてが両国に自制や平和的解決を呼びかけました。
会合終了後、カンボジアの国連大使は記者団に対し「タイに無条件の即時停戦を求めた」と明らかにしました。
一方、タイ政府の代表は「民間施設や病院に対する無差別かつ非人道的な攻撃を最も強い言葉で非難する」とした上で、「カンボジアに善意をもって対話を再開するよう求める」と述べました。
両国の交戦は26日も続いていて、タイ軍はカンボジアと国境を接する東部の一部地域に戒厳令を発令しています。