夏休みが始まり、海水浴に出かける人も多いと思いますが、注意したいのは、「海の生き物」です。
■夏休みですが…海水浴で「生き物」に注意
「大暑」の7月22日、名古屋では35.6度の猛暑日となりました。愛知県知多市の「新舞子マリンパーク」でも、海水浴を楽しむ人の姿が見られました。

小学3年生:
「暑いけど、海の中にいると涼しい」
小学6年生:
「きのう水着を買って、それを着たくて」
しかし、楽しい海辺には危険が潜んでいます。これから8月にかけて、水温が上がった時期の海水浴で注意したいのは、浅瀬などで生息する生き物です。
愛知ライフセービングクラブの鎌田晃太郎さん:
「水温が上がってきた頃くらいから出始めてくる。新舞子ですと、アカエイとアカクラゲ合わせて(1シーズン)5人前後が被害に。救護に来てもらって、状態を見て救急車を呼んだり、ご自分で病院に行ってもらったりします」
■どんな生き物に注意すればいいのか
名古屋港水族館の「くらげなごりうむ」では、様々な種類のクラゲが集まっています。その一つで飼育されているのが、この地域でもよく被害が確認される「アカクラゲ」で、名前の通り傘が赤く、触手が長いのが特徴です。

名古屋港水族館の担当者:
「長い場合は2~3mとそれくらい長い触手を持っていますので、かなり遠くにいると思っても、触手だけは自分の近くを漂っていたりします」
触手に触れると、痛みを伴う腫れを引き起こします。このようなクラゲに刺されたときの対応は…。
名古屋港水族館の担当者:
「刺された場所を目で見て確認して、もし触手が付いていれば『海水』で流していただく。海水で流しても取れない場合は、ピンセットや割り箸など、手を使わない方法で優しく取り除いてあげる」
水道水で洗い流すと、毒のカプセルが反応し被害が拡大することもあるということです。
「アカエイ」にも注意が必要です。砂浜や干潟など、潮干狩りや海水浴で行ったりする場所によく住んでいるエイの仲間で、砂の中に潜って隠れていることもあります。

1mを超す大きいものもいますが、小さいものでも毒を持っているということです。
名古屋港水族館の担当者:
「しっぽに鋭いとげを持っています。このとげをうっかり踏んでしまうと足などを刺されて、非常に激しい痛みと腫れが襲ってきます」

この棘はかなり強く、ラッシュガードや長靴も突き抜けて刺すことができるそうです。刺されるとかなり強い痛みで、歩行が困難になることもあります。
もし私たちが、これらの海の生き物を見つけたらどうすればいいのでしょうか。
愛知ライフセービングクラブの鎌田晃太郎さん:
「避けるのは難しいんですけど、見つけた場合はなるべく近くに寄らないことが大切。生き物によって温めたり冷やしたり(対処が)違うので、刺された場合はまず救護所に来ることをおすすめします。そこで適切に処置をして、重症な場合は救急車を呼んだり。全力で助けます」
■海で気をつけたい「生き物」は他にも…
浅瀬などで注意が必要なのがゴンズイという小魚です。群れで生息していて、背びれの部分を踏むと針が刺さって痛みを感じるそうです。

そして、すでに関東の海に出没しているのが「カツオノエボシ」です。長く伸びた触手に無数の針がついていて、触れると毒が体に入りミミズ腫れとなり痛みが出るほか、アナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。
クラゲの一種の「カツオノエボシ」は別名『電気クラゲ』とも呼ばれていて、強力な毒を持っているため、刺されると電撃のような激痛が走ります。ほかのクラゲと違って水面に浮いていて、その下に触手があり、泳いでいると気づきにくいため注意が必要です。
(東海テレビ)