愛媛県砥部町にあるとべ動物園の人気者・白クマ「ピース」は、「てんかん」を3才から患っています。ところがおととしの12月からアザラシのオイルを与え始めたところ発症していません。飼育の担当者が思いついたのがこのオイルに含まれる「オメガ3脂肪酸」。東京大学の専門家と研究を始める予定で22日に視察が行われました。
とべ動物園のアイドル・ホッキョクグマの「ピース」は25才。日本で初めて人工ほ育で育てられ、3才の時から「てんかん」を患っています。
そのピースに飼育を担当する高市淳広キーパーが、おととし12月から与えた始めたのがアザラシのオイル。ホッキョクグマが本来、生息地で食べるアザラシやクジラの脂肪を与えた方が良いと言われるようになったことがきっかけでした。ところが思わぬ現象が起きました。毎年春になると必ずと言っていいほど発症していた「てんかん」の発作が現われなくなったんです。しかも毛並みも良くなりました。
高市キーパーはアザラシのオイルが関係していると思いつき、成分の「オメガ3脂肪酸」に着目。ネットで検索してみると、東京大学獣医臨床病理学研究室の米澤智洋准教授がイヌでも発症が抑えられた研究内容を掲載していて、連絡をとると「貴重な症例」と高い関心を示したといいます。
米澤准教授ら2人の専門家はとべ動物園を22日に訪れ、「ピース」にアザラシのオイルを1日に50CCを与えるところを視察しました。
高市キーパーによりますと、人工ほ育されたホッキョクグマは「てんかん」の発作を発症するケースが多く、本来母乳から摂取できる「オメガ3脂肪酸」が足りないためではないかと仮説を立てています。
とべ動物園は今後東京大学と研究を始める予定。研究では「ピース」の血液の解析を進めるなどして、「てんかん」の原因の解明ができるか検討していくとしています。
対象がほかの「てんかん」に苦しむ動物やさらにはヒトにも広がる可能性を秘めているということです。
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