暑さの影響を受けているのは私たち人間だけではありません。
福岡県筑前町にある牧場では約60頭の乳牛を飼育していますが、この暑さで牛たちにも異変が起きています。
◆永利牧場 近藤博昭 牧場長
「暑さで牛があまり餌を食べなくなって乳量が落ちている」
この暑さで牛たちも夏バテして食欲が落ち、搾乳量が減っているといいます。
◆永利牧場 近藤博昭 牧場長
「かなりバテて、肩で息をしている。(餌を)食べてくれないと最悪死んでしまう」
この牧場では、大型の扇風機やミストを設置し、さらに牛舎の屋根には遮熱塗料を塗って温度の上昇を抑えるなど、暑さ対策を続けていますが…。
◆永利牧場 近藤博昭 牧場長
「例年の暑さで、電気代や燃料費があがっている」
加えて、飼料や資材の価格も高騰していて、経営の厳しさや後継者不足から、この地域の酪農家は去年5軒あったのが、現在は3軒にまで減少しています。
そうした中、大手乳製品メーカーは8月出荷分から牛乳の値上げを発表。
明治は13品目を約2%~17%、森永乳業も13品目を3.4%~10.1%値上げするとしています。
◆永利牧場 近藤博昭 牧場長
「乳量が下がっている中、いろんなものの価格があがっている。酪農家はいっぱいいっぱいのところでやっている。そこを理解していただいて、いつも通り買っていただけたら」
連日の厳しい暑さが、コスト高が続く酪農の現場にも大きな影響を及ぼしています。