ツイセキです。
あさって24日から、中国5県を会場に始まる全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイ。華やかな舞台を支える高校生たちの取り組みをツイセキしました。


57年ぶりの広島県内開催となる全国高等学校総合体育大会。
47都道府県の選手団が一堂に集まる総合開会式は、広島県で開催されます。


<式典アナウンサーチームの練習>
「開け未来の扉、中国総体2025総合開会式を行います」

式典の進行を担当するのは、広島県の高校生たちです。
県内の高校から、生徒たちが集まりました。

こちらは、場内アナウンスを担当するアナウンサーチーム。

<式典アナウンサーチームの練習>
「『開会宣言』みたいな、今から『開会だよ』っていうようなイメージを持って」

正確なアナウンスも大事ですが、開会式の雰囲気を盛り上げていくのも、大切な役割です。

「『みなさん ようこそ広島』へと心を込めて言っていて『私たちの夏は』は結構かっこいい感じで、『かがやけ君の青春』『刻め努力の軌跡』

開会式の運営には、アナウンスを手話で表現する手話通訳のチームもいます。
県内のおよそ20人の高校生が参加しました。

【手話通訳チーム】
Q:手話はみんなできる?
「いえ、人それぞれです」
Q:手話部じゃないの?
「ではないです。ちがいます」
Q:全然手話をやったことのない人もいる?
「います。多分私は(経験が)少ないです」
Q:何故やろうと思った?
「もともと手話に興味があったから」
「自分の両親の知り合いで、ろう者の人がいて、小さいころから手話を表現しているところを見る機会があったので」

手話通訳の担当者は、去年の3月から、専門家による手話の指導を受けてきました。


【手話通訳チーム】(手話で表現)
「体調が悪くなった時は近くの係員にお知らせください。ください。ください?(手の位置や角度を変えて)お知らせください」

手話は手の位置や角度のわずかな違いで、違う意味になってしまうことがあります。


この日は、アナウンサーと手話通訳の初めての合同練習です。

【手話通訳チーム】
「アナウンサーが話すスピードと自分たちが表現するスピードが違って、ついて行くのが難しい」
【式典アナウンサーチーム】
「自分の読みたい読みのやり方と手話を合わせていく事の両立が難しいと思いました」

アナウンスと手話、タイミングがずれないよう、お互いの呼吸が、大切になります。

【手話通訳チーム】
「アナウンスが速くて難しいならちょっと遅くしてもらったり、こっちがスムーズにできるならちょっと速くしてもらったり、もうお互いです」

【式典アナウンサーチーム】
「手話を見て自分の読みが変わったりしたので、うまく合わせてもっと上手に読めるようになりたいと思う」

手話は言葉です。手の形だけでなく、口の形や表情など体全体を使って、伝えていきます。
会話でも話し方で違いがあるように、手話も表現の仕方で、伝わり方が違ってきます。

【手話通訳チーム】
「文章によって違うので、速いところは(手話も)速いし、(文章が)ゆっくりなところは(手話も)ゆっくりだし、丁寧にやる。色々変えてやっていく」

高校生アナウンサーが言葉で作り出す世界観を手話がより多くの人に伝えてゆく。
広島での57年ぶりの高校総体の開会式は、あさって24日、開催されます。

<スタジオ>
インターハイ、もちろん選手の皆さんもそうですが、本当に社会というのがいろんな仕事、いろんなポジションで成り立っているんだというところを学ぶいい機会ですね。

【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
「今回の取り組みの中でも、みんなをまとめる役割だったり、それからアイデアを出す役割だったり、いろんな役割があると思うんですね。誰かの役に立つということを通じて、自分は何の職業に向いてるかということを考えると、とてもいい機会になります」

そうですね。そして、言葉で話す速度と手話の速度は必ずしも一致しない。これ本当にお互いのことを思いやる。まさにその姿勢だというふうに感じました。本当にこのインターハイを通して、いろいろな皆さんが良い経験を積めたらいいのかなというふうに感じました。

テレビ新広島
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