各地で集中豪雨に見舞われた韓国。
ユネスコの世界遺産に登録されたばかりの岩刻画が洪水により泥水に漬かる事態となりました。
韓国は、100年に一度とされる集中豪雨に見舞われ、各地で甚大な被害が出ています。
この雨で、これまでに19人が死亡し、9人が今も行方不明です。
住民は「水がたまるのは一瞬だった。5分もない。あっという間だった。一晩中眠れなかった」と当時の状況を話しました。
こうした中、文化財への被害も相次ぎました。
慶尚(キョンサン)南道では、歴史ある寺が山崩れにより損壊。
仏殿の中にまで土砂が流れ込みました。
また、チョゲ山のふもとにある文化財の寺一帯では一部で土砂崩れが起きました。
さらに、世界遺産にも被害が。
7月12日にユネスコの世界遺産に登録された盤亀川(パングチョン)の岩刻画。
先史時代の暮らしや文化が岩に刻まれた貴重な遺跡です。
その中に含まれる盤亀台(パングデ)の岩刻画が、世界遺産登録からわずか1週間で豪雨により泥水に漬かってしまったのです。
国家遺産庁は、文化遺産の被害がこれまでに14件確認されたと発表しています。
一方、フィリピンでは先週から続く台風やモンスーンの影響で、首都マニラで洪水が発生しました。
道路の冠水により立ち往生してしまった生徒たちが救助される様子も見られました。
国家災害対策本部によりますと、これまでにフィリピン全土で6人が死亡、5人が負傷しているということです。