「センキョ割」…って?
投票所に行くと、飲食店や質店で割引が受けられる「センキョ割」が、愛媛県内で広がり始めている。
若者の投票率向上を目指し、地元企業が独自に始めた取り組みだ。
ある企業では社員に投票を促すため「投票手当」まで支給している。

センキョ割始まる
女性:
「投票率をあげていかなきゃっていうか、若者の政治的無関心とかも話題になっていたので、自分が積極的に1票を投じるのはいいことかなと思っています。割引券とかあったらいいかもしれないですね。なんかもらえたらうれしいですけど」
投票に行こうか迷っているそんなあなたに、モチベーションを上げるこんなサービスが愛媛県内でも始まっている。
カジュアルフレンチを楽しめる、松山市二番町の「洋食堂サリエ」。
こちらの店では今月10日から投票に行くことで、食事代が割り引きされる「センキョ割」が始まった。
曽我部愛麗キャスター:
「生ハムにハンバーグ、赤ワインにパフェ、どれもおいしそうです。実は投票に行くとこちらの料理がお得にいただけるんです」

投票の証明書があれば10%オフ
洋食堂サリエ 店長・赤松聖太さん:
「今回初めて(センキョ割)参加したんですけど、お会計から10%オフというのをさせていただいております。若い子たちも選挙に興味を持ってもらうであったり、投票に行ってもらうっていう一つのきっかけ作り。愛媛県は(センキョ割の)参加件数は少なかったですけど先駆けになればいいなと」
ではどのようにすれば割引になるのか?
曽我部キャスター:
「実は私もこんな感じで期日前投票に行ってきて、投票所の写真をとってきたんですけど、こういうのを見せると割引になるんですか?」
店長・赤松聖太さん:
「そうですね。こちらの写真であったり、投票済みの証明書が出ますので、そちらを持参していただけたら、割引の対象にさせていただいております」
投票すると渡される「投票済証明書」や、投票所の看板などの写真を見せることで、食事代が10%引きに。

選挙に行く手助けになれば
こちらの店のセンキョ割は今月31日まで。期間中は何度でもつかえるということだ。
店長・赤松聖太さん:
「期日前投票が始まって、数組ご利用されたお客様もおられましたので、きっかけになったのかなと思っております。選挙に行って食事もお得に楽しめるっていうところも、一つ手助けになればいいかなと思っております」

投票に行ったお客さん全員に割引クーポンが
曽我部キャスター:
「選挙割引を行っているのは飲食店だけではないんです。こちらの質店では投票に行ったお客さん全員に、割引クーポンが配布されます」
中四国で「かんてい局」や「ゴルフドゥ!」などを展開するシンクでは、選挙への関心を高めてもらいたいと、今年から独自の取り組みを実施。
投票に行ったことを証明できる写真を店頭で見せると、その場で店内商品が10%オフになる割引クーポンが発行される。なお30万円を超える時計は5%オフ。

投票率をあげて少しでも力になればいいなと思って
株式会社シンク 眞鍋友規代表取締役社長:
「投票率って僕らも昔から選挙を見ますけど、意外と選挙って半分くらいの人しか(投票に)いかないじゃないですか。それでいいものだと思っていたんですけど、実際うちの社員に聞いても、30代の社員でも選挙に行ったことがないという人がいるんですよ。それにちょっとびっくりして、これはいかんなと思って、投票率をあげて少しでも力になればいいなと思ってこういうことを始めました」
すでにこのクーポンを利用するお客さんもいて、少しずつ効果を感じているという。

センキョ割はお客さんだけでなく社員にも
さらにセンキョ割はお客さんだけでなく社員にも。投票に行くと、一律5000円の特別手当が支給される。
株式会社シンク 眞鍋友規代表取締役社長:
「社員にも同じように特典をつけよう、社員にも手当を渡しますよと。社内投票率100%にしましょうっていう目標を掲げて今やってます」

選挙行こうみたいな感じになれば
この取り組みに社員の反応は?
社員・浦川正光さん:
「純粋にありがたいなと、いいきっかけになって(投票に)初めていってみるんです、みたいなスタッフも何人かいたので、とてもありがたいかなと。(政治について)考えるきっかけ、隣で働いているスタッフが、どんなことを考えているのかというのもわかるので、とても面白い試みだな」
株式会社シンク 眞鍋友規代表取締役社長:
「こういった取り組みが、若い人も割引クーポンもらって、選挙いこうみたいな感じになればいいな。今後国政選挙などがある時には、続けてやっていきたいなと思っています」
投票に行こうか迷っている人の背中を押す「センキョ割」。投票率アップのきっかけになることを期待したい。
