自身の学歴詐称問題をめぐり、市議会の百条委員会から7月18日午後4時までに“卒業証書”とされる資料を出すよう求められていた伊東市の田久保眞紀 市長でしたが、同日午後4時前に市議会の議長などと面会し、提出を拒否しました。
田久保市長をめぐっては伊東市の広報誌などに東洋大学法学部卒業と記す一方、実際は除籍されていたことがわかっていて、市議会では市長の学歴など事務手続きについて調査するため、地方自治法に基づき強い調査権限を有する百条委員会を設置しています。
7月11日に開かれた1回目の委員会では市の企画部長と秘書広報課長に出頭を求め、証人尋問の中で秘書広報課長が田久保市長から“卒業証書”を見せられたことを明らかにしたため、委員会として“卒業証書”とされる資料を18日午後4時までに提出するよう市長に求めていました。
ただ、18日午後4時前に中島弘道 議長などと面会した田久保市長は卒業証書を持参せず、代わりに「提出を拒否いたします」などと記した“回答書”を提出しました。
こうした中、取材に応じた田久保市長は「卒業証書が偽物であるかどうかは私がここでお答えはできないが、少なくともあの証書が私の卒業を証明できるものではないということは確かなこと」と述べる一方、「私の方では学歴を詐称しているという意識はなかった」と話しています。
その上で、「私の学歴を証明するために百条委員会を開いているわけではないと思いますので、行政手続き上の中で私のそういったもの(卒業証書)が必要だと請求を受けたと判断しています。回答書の通り、今言えることは百条委員会に対して提出することより自分の刑事告発に備えなければいけないと考えています」と主張しました。
また、取材の中では記者から「“卒業証書”は偽物ではないか?」との質問があがり、田久保市長が「いえ!」と語気を強める場面もありました。