7月17日、北アルプス奥穂高岳で登山をしていた横浜市の会社員の65歳男性が疲労により行動不能となり、18日の朝、遭対協の隊員に付き添われ、近くの山小屋に救助されました。男性は疲労しているもののけがはないということです。

救助されたのは神奈川県横浜市の会社員の男性(65)です。

警察によりますと、男性は17日、単独で上高地から入山し、涸沢から奥穂高岳に向け登山中、ザイテングラート付近(標高約2750メートル)で疲労により行動不能になりました。

17日午後2時20分頃、本人から「低体温症で動けなくなった」などと警察に救助要請があり、北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動し、男性と接触、ビバークの装備を渡し、一泊するよう指示しました。

一夜明けた18日朝、遭対協の隊員が出動し、午前8時半過ぎ、男性を救助し、近くの山小屋に収容しました。

男性に低体温症の症状はみられず、疲労はしているもののけがはないもようで、山小屋までも自力で歩いたということです。

その後、本人が自力での下山の意向を示していることから、山小屋からは歩いて下山するということです。

夏山シーズンが始まり、長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。 県警によりますと、遭難の多くは、疲労が溜まりやすい下山中に発生し、転倒・滑落の多くは、梯子や鎖が設置されている危険箇所よりも比較的危険性の少ない場所で発生しているということです。一見、危険性が見えない登山道では、つい油断をしてしまったり、厳しい暑さによる疲労や脱水により、注意力が散漫になっていることなどが間接的な遭難の要因として挙げられるとしています。

県警は無事に下山するまで、気持ちを引き締め、漫然と行動することなく、自身の体力にゆとりを持った計画を立て、登山をしてほしいと呼びかけています。

長野放送
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