裁判所が殺人事件での警察の捜査の違法性を認め、無罪が確定した女性に対し賠償を命じました。
滋賀県の湖東記念病院の看護助手だった西山美香さん(45)は、入院患者を殺害したとして12年間服役しましたが、再審(やり直しの裁判)で無罪が確定しました。
しかし、滋賀県警と検察は捜査に問題はなかったとの姿勢を崩さず、西山さんは捜査機関の責任を追及する民事裁判を起こしました。
17日の判決で大津地裁は、警察官による違法な取り調べがあったと認定し、「たんが詰まって患者が死亡した恐れに言及した捜査資料を検察に送っていれば、有罪判決が変わっていた可能性がある」などとして、滋賀県に約3100万円の支払いを命じました。
一方で、検察の捜査の違法性については認められず、西山さんは控訴する方針です。