まもなく迎える土用の丑の日。2025年は7月19日と31日の2日間です。
静岡県内ではウナギの稚魚であるシラスウナギが豊漁で販売価格も下がるのではと期待されていますがうなぎ店は頭を悩ませていました。
次々に焼き上げられていくウナギ。
老舗ウナギ料理店「うな繁」では宮崎県や鹿児島県産など旬を迎えている産地から仕入れたウナギを使用しています。
加工前には日本三大清流としても知られる柿田川水系の水にさらし、ふっくらとしながらも引き締まった身に仕上げています。
実は2025年、このウナギの稚魚を巡って明るい話題が…。
シラスウナギの今シーズンの漁獲量が18年ぶりに2000kgを上回りました。
昨シーズンの2倍以上です。
店を訪れた人からも期待の声が…。
山梨からの男性:
どんどん値段が上がっているので、5000円以内になってくれれば手も出しやすくなるかなと
三島からの家族:
年に1回という感覚。うなぎが安くなれば夫が好きなので年に2回とかに増やせたら嬉しい
その一方で店からは苦悩の声が。
うな繁・坂田正久 社長:
(シラスウナギが)獲れないよりは良いが、いろいろと問題を抱えているので、両手を挙げて喜んでいるわけではない
その理由はウナギの仕入れ値と原材料費の高騰です。
店によると5年前は1kg4500円前後だったものの2024年7月下旬は6000円前後まで高騰。
高止まりが続いているといいます。
うな繁・坂田正久 社長:
今やっと早生(早く育った個体)が出回り始めているが、高値で流通されたウナギなので現状よりも200円高く入ってくる
2025年、豊漁となっているシラスウナギが流通するのは早くとも秋頃とみられていますが、仕入れ値が下がるかどうかは現在のところ不透明です。
さらに追い打ちをかけているのが米の価格高騰。
店で使っているコシヒカリの仕入れ値は2024年と比べて2倍近くに。
それでも質を落とさないために銘柄を変えていません。
店では2024年9月にうな重の価格を200円値上げしましたが、それ以降は据え置いています。
うな繁・坂田正久 社長:
これから先、本当にどうなるかわからない。続けていくことがお客さんのためにも店のためにもなるという思い。これからも提供できるように頑張りたい