徳島県の徳島自動車道で伊予鉄バスとトラックが14日に正面衝突して炎上し、2人が死亡し12人が重軽傷を負った事故では、高速バスの運転手が「トラックのタイヤがバーストしたように見えた」と証言しています。「バースト」はタイヤが破裂する現象。実は高速道路のトラブルで一番多いのは「バーストとパンク」で、日頃のメンテナンスなどが大切です。
JAF愛媛支部・権名津博さん:
「4割ほどがパンク・パースト、タイヤトラブルとなります」
JAFによりますと愛媛県内の高速道路で昨年度に出動したのは655件。このうちタイヤに釘などが刺さって空気が徐々に漏れる「パンク」、タイヤが破裂する「バースト」はあわせて256件で約4割を占め、実は一番多いトラブルなんです。
松山自動車道を15日に走ってみると「バースト」したのか、道路に半分近くがなくなっているように見えるタイヤがありました。
JAF愛媛支部・権名津博さん:
「原因としては空気圧不足でそのまま走ってしまって、『スタンディングウェーブ現象』ってタイヤが破裂する状態になる」
JAFの実験映像では、空気圧が低いタイヤは次第に内部の温度が上昇。やがて波打つ「スタンディングウェーブ」現象が発生し破裂してしまいました。
「バースト」などのトラブルを防ぐためには、1カ月に1度位で適正な空気圧になっているかチェックし、特に高速道路を走る前には点検が必要と呼びかけます。
高速道路のサービスエリアで一般の車のドライバーに聞いてみると…
ドライバー:
「空気圧見ますね。最寄りのガソリンスタンドがあるので、そこでしてもらっています」
また愛媛県内の高速道路で多いのが、徳島自動車道の事故現場と同じ片側一車線の区間です。
木元悠吾記者:
「松山自動車道を走行しています。松山ICから南予方向に向かっていますが、すぐ片側1車線になりまして、間にはラバーポールが立っています」
徳島自動車道の事故現場も、センターラインに設けられていたのは柔らかいポールでした。
松山自動車道でも対面走行で対向車線に車がはみ出さないよう、丈夫なワイヤーロープが張られている区間があるものの、橋の上やトンネルなどでは道路の構造の問題で設置できないケースがあるといいます。
やはり根本的な問題の解決になるのが4車線化の実現です。
中村知事:
「4車線化の早期実現はこれまでも追い求めてきましたし、国も南予への延伸については着々と4車線化が進めれられています。決してスピードダウンしないように要望をすることが大事だと思っています」
中村知事も15日の会見で、徳島道での事故を踏まえ4車線化の必要性に改めて言及。しかし対面走行が解消されるまで、ドライバー同士が気を付けて運転するしかないというのが現状です。
夏休みがもうすぐ始まりレジャーのシーズンを迎えるなか、日頃のタイヤの点検や安全運転が求められています。
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