存廃が議論されるJR芸備線では、路線の可能性を探るため7月19日から増便などの実証事業が始まります。岡山県の伊原木隆太知事は、実証事業の重要性について改めて認識を示しました。
(岡山県 伊原木隆太知事)
「結果を見れば言っていたほど効果がなかったとか、意外といいじゃないかと分かって、少しでも合意に近づくために大事」
伊原木知事は7月15日の会見でこのように語りました。
国や岡山県、広島県、JR西日本などでつくる再構築協議会において議論の対象となるのは、備中神代から備後庄原までの約70キロです。観光利用など路線の可能性を探るため、19日から土日と祝日に新見から対象区間にある備後落合と備後落合から広島の間で上下線を1本ずつ増便します。
増便の期間についてはJR西日本が車両や運転士確保に限界があり11月までの4ヵ月とする中、広島県は1年間の実施を求めています。
伊原木知事は双方の考えに理解を示しつつ、次のように述べました。
(岡山県 伊原木隆太知事)
「JRに無理を言いたいわけではない。(JRが)提案している期間があればそこそこのことは分かると思う。ただ短いほどいいというわけでもない。長い方がいろいろ分かるかもしれない」
国は再構築協議会の設置から3年となる2026年度末で結論を出したいとしていますが、節目となる実証事業を前に、広島県やJR西日本の間で温度感の違いが顕著になっています。